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Archive of posts published in the category: 〝釣る〟だけじゃない釣りのほん
5月
29

〝釣る〟だけじゃない釣りのほん#5【釣り人のための渓流の樹木図鑑 菅原光二】

生き物は名前を知ると親しくなれる。再会したときに顔と名前が一致すると、もっと親しくなるし、そこの自然に近づけた気にもなれて、うれしい。でもたとえばアオシギやヤツワクガビルなんて、そうそう何度も出会えない。そこに行けば何度…

5月
26

〝釣る〟だけじゃない釣りのほん#4【星の王子さま サンテグジュペリ】

川辺に着いた。天気が荒れている。音のない車中。風に騒ぐ木々が自分の意思で動いているように見えて少し怖くなる。風に揺られているだけだなんて、誰に証明できるのだろう? この本は、科学や社会が与えてくれた安心感と引き換えに差し…

5月
25

〝釣る〟だけじゃない釣りのほん#3【旅をする木 星野道夫】

死を思うと命が濃くなる気がするのは、限りがあることを思い出すからで、同様の効果は人の寿命を遥かに越えた時間の尺度を意識することからも得られる。森が氷河を覆う過程を目にしたり、川の石ころが太古の海底に積もったマリンスノーだ…

5月
24

〝釣る〟だけじゃない釣りのほん#2【Carver’s Dozen レイモンド・カーヴァー】

釣りで過ごした時間の高揚は伝えづらい。釣果もじゃまをするし、引き戻された現実に晒されると途端に色あせてしまう。そんなものかもな、とも思ってしまう。この本の一編「サマー・スティールヘッド」を読むと、釣りで過ごす時間の閉鎖性…

5月
22

〝釣る〟だけじゃない釣りのほん#1【小僧の神様・城の崎にて 志賀直哉】

焚火は明るい。だが真っ暗な山奥や川原で焚火をすると、明るさによるコントラスト効果でむしろ周囲の暗さが際立つ。底知れぬ自然との境界線を自ら作り出してしまう。この本に収められた一編「焚火」で感じるのは境界線の向こうにある闇だ…