例年より遅れること約1週間。

近所の川で、今年も落ち鮎拾いが始まりました。

こちらはメスのアユです。落ち鮎拾いとは、その名の通り、落ち鮎を拾うこと。落ち鮎とは、産卵のために元々の上流域から産卵に適した下流域に落ちてきたアユのことです。

アユはただ一回の産卵を終えるとすべての個体が死んでしまう「年魚」です。この川では例年、10月末から12月にかけて産卵行動を行うようで、その時期になると産卵を終えたアユが弱って浅瀬に流れ着きます。それを拾って観察するのが「落ち鮎拾い」です。

2024年は10月17日

2025年は10月25日

そして今年は雨降り水かさのました本日、11月5日の朝方に初めての落ち鮎を拾うことができました。少しずつ遅れているのは、なんらかの意味があるのかどうか。

アユの流下は1匹だけですが、10月24日に観察済み。ですが、落ち鮎を拾えるのはある程度、アユの産卵が盛期に近づいてからなのです。

なぜかというと、産卵後に弱ったアユはそのままフラフラと流下するわけですが、これを待ち構えている野生動物がたくさんいるためです。スズキにナマズ、ニゴイにコイ、アカミミガメに加え、鳥ではカワウにダイサギ、コサギ、アオサギ、そしてハシボソガラスなど。そして私と同じく陸上から徒歩で川辺に忍び寄るイタチにタヌキ、アライグマなどの四つ足動物もまた、この時期のアユを楽しみにしています。

ですから、少し流れてきたぐらいでは、常に川っぷちに生きる彼らに先を越されてしまうというわけです。私が拾えるのは、ある程度まとまった数が流れるようになってから。

こちらはオス。いずれも体にはカワウのクチバシの痕がしっかりつけられていました。ともにノド元あたりに穴が開いていたこともあり、もしかすると産卵後に死んだのではなく、カワウに襲われたことがきっかけで絶命したものかもしれません。

これから11月下旬にかけてさらに上流から群れが降りてきて、このあたりの落ち鮎拾いはピークを迎えます。2023年にはハシボソガラスによるアユの貯食を観察することができました。昨年は11月7日に26㎝というこの川では大型のアユを拾うことができました。そして亡骸食で美味しくいただきました。今年はどんな観察ができるのか、それとも夏場に不発だったオイカワ同様、あっという間に終わってしまうのか・・。

しばらく楽しみたいと思います。□〈若林〉

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