ニゴイの産卵も終盤を迎え、多くは産卵後の休憩時期に入っているようです。

早春からコイ、マルタ、ニゴイときて、タイミング的に今はナマズの真っ盛りなのですが、残念ながらナマズが好むような一時的水域への接続が乏しいため、この川ではほとんど見ることができておりません。

となるとその次は、昨年熱心に観察していたオイカワです。

もちろん今年も注目していきたいと思っていますが、それ以上に注目していきたいのはこちらです。

カワムツです。オイカワにとても似た魚で産卵行動もそっくりなことはわかっているのですが、実際に自分の目でちゃんとした産卵行動シーンを見たことはまだありません。

オイカワよりも上流、そしてオイカワよりも瀬淵のはっきりした変化に富んだ流域に多いのが特徴。

例えばこんなところです。

大きなヤナギの木の下の淵。

水面に覆いかぶさるヤナギは、水中に細かい根を張り出し、小魚たちの貴重な居場所となっています。流れが根を洗うことで川底が掘れ、淵にもなっています。

川を「水路」として見れば、ヤナギは排水時に目詰まりを起こすじゃまな存在。ですが、川っぷちの生きものたちにとってはとても貴重な存在です。

カワムツは「ヤナギバエ」という別名を持ちます。書物には体の形がヤナギの葉のようだから、という説明がありますが、ヤナギの作り出す水面が覆われた淵を好む魚だから、という意味もあるんじゃないかなーなんてことを妄想しながら、水面を覆うヤナギを起点に、今年はカワムツを探してみたいと思っています。〈若林〉□

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