
今朝見かけたメスのニゴイ。40㎝ちょっとはありました。浅瀬に乗り上げてはいますが、目立った傷はなく魚体も比較的フレッシュ。お腹はへこんで産卵後を思わせました。
埼玉南部の都市近郊河川。この川のニゴイの産卵期は4〜5月となりますが、トロや淵に数匹で群れて産卵後の体を癒しているニゴイたちが数多く目につくようになりましたので、そろそろ終盤ではないかと思っています。
産卵期は浅瀬に出て、子どもを残すことに夢中になるため、周囲への警戒心が薄れるのか、カワウやサギ、ハシボソガラスなどの天敵に襲われる機会も増えるようで、傷ついたニゴイの死骸が川底に沈む姿をしばしば見ます。そんな死骸を見つけると、足を濡らしてでも観察してみたくなる性の私は死骸の死因を探るのですが、なかには大きな傷もなくきれいなまま死んでいるものもいて、産卵後の自然死なのかも・・と。
それでも、生きたまま浅瀬に流れ着いて弱っている姿を見るのは初めてのことでした。もしかしたら産卵行動とは関係なく具合が悪いだけだったのかもしれませんが、やはり産卵行動は、彼らにとって一世一代の大イベントですから、そこで力尽きるものも珍しくないのでは、と思うのです。
ニゴイはサケのように産卵後にすべての親が死ぬようなことは(おそらく)ありません。複数年繁殖に加わることも珍しくはないはずです。寿命は10年ほどとも言われてますが、いつかくる死のタイミングが体力を使う産卵後になることは、ままあることだろうと。
産卵後のニゴイの死について、少し考えた朝の観察でした。〈若林〉□
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