早いもので、2020年もあと2日となりました。

本日で弊社も仕事納め。今年も一年、ありがとうございました。

社会的には新型コロナウイルス感染症の広がりにより、まさに世界に大きな変化が訪れた一年。今もなお、その渦中ではありますが、なんとか今年もおかげさまで本作りをして生活を立てることができました。

今年はまず、3カ月に一度の季刊となった『SEABASS Life』(つり人社刊)を、編集ディレクション担当として、春夏秋冬と4冊作ることができました。おかげさまでご好評いただいており、来年発売の春号も現在動き始めています。身近でなおかつ奥深いシーバスのルアーフィッシングの魅力を、これまで以上にお届けできるよう尽力いたします。

また、同じくつり人社から秋に発行となった『ロックフィッシュEAST JAPAN』の編集ディレクションを担当させていただきました。

他にも『魚食革命 津本式と熟成』(内外出版社)の一部ライティングや、『ルアーマガジンソルト2021年2月号』(内外出版社)の特別付録「Fishman コンセプトBOOK2021」の編集ライティングを担当させていただきました。

昨年から続いておりますダイワ(グローブライド社)のウェブコラム連載『リバーウォーク・ストーリー~川と釣りと……』も、コロナにより取材も不自由ななか、6話を制作することができました。

釣り以外の分野では、今年も自然保護協会の会報『自然保護』において特集ページの編集を担当させていただきました。毎号のテーマは「変わる里山」「世界に推したい日本の生き物」「身近な草や木でできる、興味の枝葉を伸ばす自然観察のコツ」「これからの自然保護を拓く読書」「生物多様性 10年の変化とこれから」「人と自然と妖怪」と様々。毎号、自分もイチから勉強しながらの編集作業となりました。

また、多くを学ばせていただいている『Coyote』(スイッチパブリッシング)でも、ご縁あって取材・ライティングを担当させていただきました。テーマは対馬の獣害と獣財について。

ほかにもたくさんのお仕事を担当させていただきました。

関係者の皆さま、読者の皆さまにお礼を申し上げます。ありがとうございました。

 

少しの心残りと言えば弊社の刊行物を一冊も出すことができなかったことです。

渓流釣りの本『RIVER-WALK』は一昨年のVol.3でストップしたまま、今年は身動きを取ることができませんでした。新年は‥と決意表明ができればよいのですが、そこまで言い切ることはできません。ですが、チャンスが訪れるようならば、ぜひとも積極的に刊行に向けて努力を積んでいきたいと思います。

 

個人的なことを言えば、6月の末に父を亡くしました。何気ない平凡な釣りや自然遊びの面白さを教えてくれたのが父でした。

父が亡くなる前後、コロナで県外への取材が制限されていたこともあり、気を紛らわすためにこれまでにないほど近所の川を歩きました。そこで出会ったのがブログでたびたび紹介している「川ミミズ」。私的には「川観」を変える大きな出会いでしたが、人に話すと大抵は「え、ミミズ……?」と引かれる対象です。ところが父に電話で「今、川でミミズ掘ってるんだよね」と伝えると、「へぇー、そう」という何気ない返事。何気ない返事の中に緩やかな肯定感を感じさせてくれる、そんな父でした。

新年は、この川観察から生まれた自分にとってとても大きな仕事が控えています。長年続けている釣りの仕事とともに、これまで以上に皆さまに楽しんでいただけるような物を作っていけるよう、がんばりたいと思います。

今日の空と川。空気が美味しい。

新年もなにとぞよろしくお願い申し上げます。〈RIVER-WALK 若林〉