
現在発売中のフライフィッシング専門誌『フライフィッシャー』(つり人社)の盛夏号で、連載「マスの記憶を訪ねて。」の第2回が掲載されています。

ここで言う「マス」とは、海から川に戻ってくるサクラマス、そしてサツキマスのこと。渓流での姿はそれぞれヤマメ、アマゴと呼ばれる魚たちです。
かつて山間・中山間で暮らす人たちにとって「山の幸」であったマスは、今は遠い記憶に残るか残らないかぐらいの存在になってしまいました。当連載では、かつてのマスと人との関係をたどり、マスの記憶を訪ねることで、今現在における「川の恵み」とはなんなのか?を考えていきます。
前回の只見川に続き、第2回となる今回の舞台は神通川水系の宮川です。岐阜県の飛騨地域の山間を流れるこの川にも、かつて大量のサクラマスが遡上していました。緑のトンネルを流れる支流はとても美しく、かつてこんなところにまで海からサクラマスが遡上していたことに驚きます。


マスを獲るための「ウエ」という漁具です。この大きさ。子どもの頃に「ビンドウ」と呼ばれるプラスチック製のウエでクチボソ(モツゴ)やダボハゼ(ヨシノボリ類)を獲って遊んでいた自分としては、まずこのサイズにとても驚きました。「上りウエ」と呼ばれ、マスが遡上する初夏に川に仕掛けられていたものです。
宮川をよく知る田之本勝己さん、上写真の長尾伴文さんはじめ、たくさんの方にご協力をいただき、当時のマスの記憶をたどることができました。
里川で、また山奥の渓流でヤマメを釣りながら、彼らが本来営んできた暮らしと、私たち人間との関係に思いを馳せていただけるための一片になれれば幸いです。〈若林〉□
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