冬至ですね。

そら寒い空気と暖かな陽だまり。

川では猛禽を良く見かけるようになりました。

主にチョウゲンボウ、そして今朝はオオタカを見ました。

さて。

12月18日に発売となりました『武蔵野発 川っぷち生きもの観察記』。すでに読んでいただいた方から嬉しいご感想をいただいております。

本や雑誌を出す者にとって読

んでいただけることは、この上ない喜びです。ありがとうございます!

少しずつツイッターで内容を紹介しているのですが、ナンバー10までたまりましたので、当ブログにもまとめておこうと思います。

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【①川辺に咲く白い花】

第1章の序盤は、僕が川辺の生きもの観察にのめり込んだきっかけとなったオオタカによるコサギ狩りについて書いています。目の前で狩りを目撃したその冬、わずか500mほどの川辺に10例もの「白い花」(写真)を目撃したのです。

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このシーンは本当に衝撃的でした。

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翌日の風景。白い部分が羽根です。羽根だけが残されていました。

 

【②無敵の王者が獲物になる驚き】

第1章、オオタカに襲われたコサギの体は翌日羽根だけに。周りにはイタチやタヌキの足跡とともに襲われたコサギが死ぬ間際に吐いたと思われるウキゴリの死骸が…。小魚にとって怖ろしい天敵も獲物になる自然の摂理を見ました。

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羽根と脚と血糊。ついさっきまで川辺の王者として君臨していたコサギが・・。

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羽根の周りにはイタチの足跡(手前)。タヌキの足跡もありました。おそらく残った内臓や頭は彼らが持って行ったのでしょう。

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そしてコサギが死ぬ間際に吐き出したと思われるウキゴリ。

 

【③体色と狩り様式】

第1章、コサギとダイサギの狩りの違いと脚の色との関係を妄想します。カワウの体はなぜ黒い、アオサギはなぜ灰色? 今朝は待ち伏せ型の多いダイサギがコサギの得意なガサガサをしていました。

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カワウとコサギ。同じく水中の魚を食べる鳥なのに、なぜ真っ白と真っ黒? その謎に(妄想で)迫ります。

 

【④釣るだけじゃない釣りの楽しみ】

第2章は都市近郊河川の水中に迫ります。ガサガサや釣りについても書いてます。釣るだけじゃない釣りの楽しみをたくさん教えていただいた楠ノ瀬直樹さんについても少し。「オルカ」という特別な釣り方について書いています。釣りのこともちょいちょい書いておりますし、釣りに役立つことばかりを書いていると思っておりますので、釣り好きな方にもぜひ読んでほしいです。

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楠ノ瀬直樹さんとナマズ釣り大全。伝えたい釣りを純度高く伝えられた一冊となりました。川っぷち生きもの観察は楠ノ瀬さんの釣りに端を発しているとも考えています。

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飛豚73prop♪とともに。延々とこのルアーひとつだけで釣りを続けても楽しいだろうなーと思わせてくれるルアーです。お尻のプロペラが回って音を奏でます。楠ノ瀬さんはここにプライヤーを当てて音色をしばしば調整していました。どんな音を目指すのです?と聞くと、お前の好きな音にするんだよ、との答え。

 

【⑤オオバンはクセが強い!】

冬場に観察しやすいオオバン。クイナの仲間でありながらカモのように水上生活も大得意。泳ぐ、潜る、水面を土手を駆ける、転がる。白いおでこにルビーのように真っ赤な瞳。鳴き声も宇宙人の交信のよう…大好きです! 第2章に掲載

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本当に愛らしい鳥です。今の時期、川辺にたくさんいます。声色も最高です。

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白いくちばし、ピンクのひたい、そしてルビーのように真っ赤な瞳。全身は真っ黒。

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弁足という水かきとはまた違う特別な足を持っています。これはオオタカに食べられていたオオバンの足。

 

【⑥イバラドームとは!?】 都市近郊河川の河道を「回廊」とする生きものを観察する第4章。イバラドームをご存知でしょうか? イバラが這い上がることで冬の川辺に出来上がるドーム状の空間です。内側ではネズミ類を始め多くの鳥や獣が利用して…。

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タヌキはトイレにしていました。

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これは昨日チェックしたイバラドーム。お椀をひっくり返したような形です。

 

【⑦カモによって違うカモ…】

主に川辺の鳥を観察する第1章。水辺のカモは種類によってだいぶ習性が違うようです。飛来するマガモ、コガモ、ヒドリガモ、オナガガモ。待ち受けるカルガモ。同じ種類のカモでも川によって性格が違うのも面白いところ。

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カモも種類によって様々な個性を持っています。

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真ん中がオナガガモ。手前と奥はヒドリガモ。全てオス。

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ヒドリガモの群れ。近所の川では冬場、最も大きな群れとなるカモです。

 

【⑧三面護岸水路「ガタ」】

第3章は都市近郊河川に繋がる三面護岸水路の「ガタ」について書いています。極めて人工的な水場ですが、一年を通し実に多くの生きものが、このガタに頼って生きています。人工物もまた自然の一部なのかもしれません。

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水位が上がるとナマズが産卵にやってきます。

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これはタヌキかアライグマに食べられたコイの死骸。こんな風にスケッチもちょいちょい書いてます。

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乾いて干からびたガタに久々に水が溜まったところ。

 

【⑨アオサギはオイカワのオスばかりを食べている!?】

5月、オイカワの産卵場に現れたアオサギ。数週間その狩りを観察したところ、なんとアオサギは圧倒的に鮮やかな婚姻色のオスを偏食していたのです(!)。第2章にその観察記を書いています。

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これはデータを貯めていきたいです。

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オイカワ。鮮やかな方がオス、しっぽだけ見えているのがメスもしくは未成魚です。

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しばしばこんな感じに狩りを失敗することも。

 

【⑩川底を泳ぐミミズたち】

実はこの本、6章立てのうちの1章を丸々川ミミズにあてております。私自身驚きの毎日は今も続いているのですが、川底に棲み、時には流れの中を自由に泳ぐ川ミミズ。キラキラと虹色に輝く川ミミズ。怖くないのでぜひ…

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川ミミズとの邂逅のシーンがカバー絵に!

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川ミミズの暮らしも図解しています。オヨギデカミミズというのは私が勝手に付けた名前ですが、「オヨギミミズ」というの名前はすでにつけられているそうです(最近知りました。小さい水生ミミズみたいです)。

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「マッチョ虹色水生ミミズ」のオヨギシーン、水中撮影です。

 

まずはここまで。

またストックがたまりましたらブログにもまとめたいと思います。

 

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ぜひご覧になっていただけると幸いです!