週末よりさらに一段と寒さが増した埼玉南部。各地の記録的な寒波に比べれば、まったく過ごしやすい日々だと思うのですが、それでもキーボードを叩く手がかじかみ、寝袋とダウンジャケット、尻にはカイロを貼って作業するぐらい事務所の冷房が効きません。夏は暑く冬は寒い。この温度差が健康?の秘訣なのです(根拠なし)。

さて。

寒くなり冬枯れのススキやアシが川辺に目立つようになってくると、常に気にしながら探しているものがあります。

それはカヤネズミの古巣です。

カヤネズミはその名の通り茅(かや)の葉を編んでボール状の巣を作る小さなネズミです。映像ではテレビ番組で動物カメラマン福田幸広さんの撮影風景をみたぐらい。あとは図鑑などで写真を見たり、博物館で展示された古巣を見たことがあったかなかったか・・。繁殖期は春と秋。そこで冬に残された古巣を探そうと、茅場を通るたびに意識してはいたんです。

探しているのはこんな茅場です。

ススキやアシの枯葉はなぜか見ているだけで癒されるんですよね。

こんな感じに少し奥まったところに視線のピントを合わせると、違和感に気づけるような気がします。これはおそらくオオヨシキリの巣ではないでしょうか。

これも鳥の巣。

カヤネズミの巣はこんな風にお椀型をしておらず、手毬のような球状なんですよね。それにしてもビニール紐を巧みに巣材に利用していますね。

そもそも、近所の川の茅場はとても狭いですから、いるかどうかもわからない中、いたらいいなーぐらいの気持ちで探していました。

ちなみに川では他におそらくハツカネズミの死体と、おそらくアカネズミの食痕(梅の実)、そしてイバラドームに仕掛けたセンサーカメラにアカネズミらしきネズミが映っていたことがあります。あとは護岸を走る大型のドブネズミか・・。

ところが今年、モズのハヤニエを探すためにオニグルミの木を探していたところ、やや広い(それでも幅10mほど)の茅場にたどり着き、これは・・と思っていました。

そして念入りに、視線のピントをずらしながらゆっくりと探していたところ、少し違和感を感じた場所があったんです。立ち並ぶ茅にノイバラが倒れかかってもしゃっとしたような・・。そこでじっくりと望遠レンズでのぞいて見たところ・・。

先週末、ついに見つけることができました! 確定はできませんが、おそらくカヤネズミの古巣です。大きさはテニスボールぐらい。思ったよりも小さめでした。

だいぶ長い間、探していたので感慨もひとしお。

ちなみに今朝も探しにいってきたのですが、そうそう見つかるものではないようでした。

センダンに集まるヒヨドリとムクドリ。

あまり今年は目にしないツグミ。

メスのキジを驚かせてしまいました。

カルガモ。

狩り場へ向かう?カワウたち。

冬の朝の観察を楽しみました。

次はハタネズミの存在も確かめたいなー。〈若林〉□

 

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