本日はとても寒い一日。朝から冷たい雨がしとしと降っています。 事務所に入る手前の三面護岸水路、通称「ガタ」で、オオタカがおそらくコガモを食べているシーンに出会いました。渡りの中継地でもあるのか、コガモがやけにたくさんいるなーと思っていたのですが、オオタカも見逃さなかったということでしょうか。タシギやツグミもおりました。 さて、一昨日はとても暖かい一日でしたので、ちょっと思い立ち、川ミミズの観察に行きました。テーマは「オヨギデカミミズは春にも泳いでいるのか?」です。 ミミズには1年で一生を終える一年生の種類と、冬を越して何年も生きる多年生の種類がいるそうです。私が思う限りでは、冬場でも川底で成体を観察できる「マッチョ虹色川ミミズ」やシマミミズは多年生。一方「オヨギデカミミズ」は一年生なのではないか・・なんてことを考えています。 このところ雨が続いたこともあり、水量はおおむね5〜10センチほど。ライトを当てて川底を泳いでいるミミズと垂直護岸に這い上っているミミズを探します。 結構大型のミズムシ。 ヌマエビの仲間。 いましたいました。半身浴をしている川ミミズです。これは・・おそらく「マッチョ虹色」の幼体ではないでしょうか・・。 長さ4センチほどの、小さなミミズもいました。ハチマキがないので幼体とまではわかるのですが、それ以上は・・。 そして苔の生えた壁を登っているミミズも。 これはなんとなく・・ですが、おそらく「オヨギデカミミズ」の幼体なのではないかと・・。 苔をはむ雰囲気はとてもよく似ていました。 こちらはおそらく「マッチョ」の成体。ハチマキ部がありました。 おそらく尻尾を自切したであろう「マッチョ」も・・。 そして対岸にはシマミミズ。ちなみにこの川は、片方の護岸にはフトミミズ科が多く、もう一方の護岸にはツリミミズ科が多いという特徴もあります(おそらく・・)。この謎を解く鍵の一つは湧き水ですが、あまりにも不確定要素が多すぎて謎に包まれています。 それにしてもそこそこ大型のシマミミズは夜観察すると気持ちが悪い・・。でかいけどハチマキがありませんので幼体なのでしょう。 結局、「オヨギデカミミズ」は泳いでいませんでした。いつ頃から泳ぎだすのか、今年はその出っぱなを観察できるようちょくちょく通ってみたいと思います。
さて。その翌日は、自宅で飼っている川ミミズの水換えをしました。 このところ忙しくて2週間もほったらかし・・。餌の腐葉はしっかり追加したばかりだったので大丈夫かとは思うのですが、おそるおそる開けてみますと・・ なんと卵胞がありました。晩秋から卵をいくつか生んでいたのですが、しばらくの間は新しい追加はないと思っていたところ、この2週間で、かなりの数産んでいたみたいです。 グリーンダイアモンド。 全部で20個ほど追加されておりました。 これでかなりざっくりではありますが、1匹の親ミミズが秋から春に40個ほどの卵胞を産んだことになります。 とはいえ、すべてが無事に成長するわけでもなく、それでもいくつかは順調に育っておりました。 透明なミミズの赤ちゃん。 そしてこちら! 昨年の1月に卵胞から誕生して以来、育てている川ミミズ。 私の知る限り、ますます「オレハチ」こと「オレンジハチマキ川ミミズ」に似てきました(カッショクツリミミズではないかと踏んでいます)。 このオレンジ色のハチマキ部を脱ぐようにして卵胞の殻となる部分が出てくるそうなのですが、未だその姿は未観察。結構、あっという間に産んでしまうのかもしれません。ちなみに単為生殖となります。 平たく小さな巻貝も。 水の汚れを取って、新たに湧き水を加え・・ ビニール片を入れて、ケースの壁面に腐葉を貼り付けて完成です。 いやーひさびさに川ミミズを大いに観察してしまった・・。 やはりとても魅力的な生きものですね。〈若林〉
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