昨晩は、かなりまとまった雨が降りました。 日中、ヒキガエルの産卵場を見つけていたので、この雨でもしかすると・・なんて思って覗きにいったのですが、途中からものすごい風雨に。カエルもいませんでした。産卵は、もうだいぶ前に終わってしまっていたのかもしれません。 雨合羽を濡らしたついでに、ゲンジボタルの幼虫のいる湧き水場も見にいきました。この時期、水中から這い出して陸地の土の中に移動するのです。そこで蛹になるのですね。コンクリで固められたU字溝を這い登るには雨の力が必要で、もしかして・・と確かめにいってみましたがいませんでした。 このように、春の雨は水辺の生きものたちに、さまざまなきっかけを与えます。この時期に海から産卵のために川を遡上するログ・サーモン(マルタウグイ)も、そんな春の雨を待ち望む生きもののひとつ。雨による増水なのか濁りなのかがきっかけとなって、一気に遡上が進むようなのです。 すでにログ・サーモンは3月14日に群れを確認していますが、今回の雨が、新たな遡上群を呼び寄せたり、産卵行動を始めるきっかけになってはしないかと、少しだけ川を見にいってきました。 春の川は賑やかです。ダイサギとコサギがペアになって、小さな小魚を狩っていました。おそらく目当ては動き始めたヌマチチブやウキゴリでしょう。 明らかに、行動をともにしているんですよね。 お互いにどのような利点があるのか。 カワウも盛んに水の中に潜って狩りをしていました。 イソシギに キセキレイ ツグミに ヒドリガモ アオサギに カルガモ そしてバンにオオバンも。 カワセミもいました。 ハシボソガラスは浅瀬の石をひっくり返しています。 おそらく目当てはヒゲナガカワトビケラの幼虫。ヒゲナガはそろそろ羽化する時期ですが、今日はまだ見当たりませんでした。 小さな花もちらほら。こちらはオオイヌノフグリ。 ホトケノザ。 なんだったか・・ オオカワジシャ。 からし菜はこんな感じ。 アカミミガメも甲羅干し。 ベニシジミ。 モンシロチョウ? モンキチョウ? ハタキ(産卵行動)はまだ私は見ていませんが、コイも動き始めています。 これは・・なんだろう。2センチ弱の小魚の群れ。 そうそう、イワツバメも巣作り活況です。 鳴き声がいいんですよね。 そして産卵場の瀬へ。 少し増水気味でしたが、思った通り、産卵は始まっていました。 同じ場所でコガモが盛んに首を突っ込んでいます。 卵食いかな・・? ログ・サーモンよ! 海からの使者よ。 今年も例年と変わらずに始まったようで、なによりです。 ニゴイもそろそろ。今年も「ひそひそパラレルドリフト」を観察できるといいな。 ソメイヨシノももう少し。 急ぎ足の春がやってきました。〈若林〉 【お知らせ】川辺の自然観察をまとめた一冊、『武蔵野発 川っぷち生きもの観察記』発売中です!(アマゾンの販売ページはこちら) |