9月14日以来、ひさびさのブログ更新です。 毎年秋はそうなのですが、特に今年は忙しなく、気づけば3カ月も間を空けてしまいました。 川歩きはポツポツと続けておりまして、落ちアユ観察やらカヤネズミの古巣観察など、短時間でも楽しめる観察を続けております(カヤネズミの古巣はだいぶ見つけられるようになりました。落ちアユはこの秋は1匹も拾えず・・)。 そしてつい先日、近所の川で初めてミサゴを見ることが出来ました。 多摩川では何度か見たことがあるのですが、近所の川は規模が小さいからいないんだろうなー・・なんて思っていたのですが、いました。やや小ぶりでしたが嬉しい観察でした。 そしてカヤネズミでもカワネズミでもなく川ミミズの飼育も続いておりまして、2週間に一度の餌取りも続いております。 そして今朝は仕事前に2週間ぶりの沢へ。 探したのは、ムクノキの落ち葉がたっぷりと落ちた場所。川ミミズはムクノキの腐植(腐った葉っぱ)がとても好きなのです。 少し表面の落ち葉を取り除くとこんな感じ。黒っぽい葉っぱが出てきました。でも、まだまだこのぐらいだと、まだ熟成?が足りません。川ミミズが食べやすいのは、もう少しボロボロに崩れた状態。 さらに掘ると、うっすらと腐植層が出てきました。ですが、この間も思ったことなのですが、薄いんですね。この層が。ちなみに中央にいる白く小さいのはヒメミミズという小型のミミズです。 秋になり、新たに落ち葉が大量に供給されたのは良いのですが、まだまだ川ミミズの餌に足る腐植には届いていない模様。思えばムクノキの腐植がいいと気づいたのは夏の終わりぐらいだった気がします。そのころは結構あったのに、葉の落ちた今は、逆に少なくなった気がします。 おそらくですが、ミミズの餌にちょうど良い腐植となるタイミングは、そんなに長くはないのかもしれません。分解が進みすぎると、土に還ってしまったり、硬い葉脈だけが残ったりと、これまた餌にはなりづらいのです。 どうしようかな・・と思っていると、思い出しました。 そう言えば、春から夏は、ほとんど川の浅瀬に溜まった落ち葉から腐植を得ていたのでした。それが夏を過ぎる頃になると、川底の腐植が少なくなり、困って探した末に見つけたのが、陸地に溜まったムクノキの腐植だったのです。 川底に溜まった落ち葉を探ってみますと・・ いい感じの状態に熟成?された、ムクノキの葉が見つかりました。 こんなところです。 こんなところ。 陸地に溜まる葉っぱより、川の浅瀬に溜まる葉っぱのほうが分解速度が早いのではないでしょうか。ちょうど良い葉をたくさん得ることができました。 餌集めには苦労してきましたが、川と陸地を利用し分けることで、ちょうど良い状態の腐植を集めることができることに気づいたのです。 【川ミミズの餌集めカレンダー】 1月 川底のムクノキ・ケヤキ 2月 川底のムクノキ・ケヤキ 3月 川底のムクノキ・ケヤキ 4月 川底のムクノキ・ケヤキ 5月 川底のムクノキ・ケヤキ 6月 川底のムクノキ(ケヤキは減る) 7月 陸地のムクノキ 8月 陸地のムクノキ 9月 陸地のムクノキ 10月 陸地のムクノキ 11月 川底のムクノキ・ケヤキ 12月 川底のムクノキ・ケヤキ (カレンダーにするまでのことではありませんでしたね・・) さて。 陸地の分解者たる土壌動物といえば、ミミズはもちろん、ヤスデ、ダンゴムシ、ワラジムシ、さらに小型のヒメミミズ、トビムシなどが、土壌微生物の力も借りて葉っぱを分解していきます。 一方、川底には川底の分解者たちがおりまして・・ 水中のワラジムシことミズムシや・・ カワゲラの幼虫 カゲロウや(ハッチしてました) トビケラの幼虫など。 いわばフライフィッシングやテンカラの毛鉤でイミテートする水生昆虫たちです。 水中には他にも・・ ヒルの仲間や・・ 川ミミズもおりました! 太さ1.5㎜ほど。小型ですが、ヒモミミズ系よりも短く、陸生ミミズよりは長い感じ。長さは2㎝ちょっとといったところでしょうか。彼らも立派な水中の分解者です。 何匹か見ることができました。 幼体でしょうか・・。 初めて見るタイプ。 良い観察ができました。
この沢の場合、陸地よりも水中のほうが分解は早そうですが、それが一般的なことなのか、この場所ならではのことなのかはわかりません。水生昆虫が多いのかもしれませんね。 たっぷりお土産を持って、沢を後にしました。〈若林〉□
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