ひさしぶりにブログを書きます。

年とともに?なかなか余裕がなくなってきたのでしょうか。でも今回は、ほぼ誰の役にも立たない話なのですが、書いておきたくなりました。

私の著書、ヤマケイ新書『武蔵野発川っぷち生きもの観察記』はそのタイトルの通り、武蔵野の川っぷちの生きものの観察の記録なわけですが、そもそも「武蔵野」ってなに?というところでイメージが伝わりきっていない面もあるのかな・・なんてことを思いつつ、やはり自分にとっては武蔵野なんだよなーと。

この場合の武蔵野とは武蔵野台地のことです。

私が観察している埼玉南部の川は、武蔵野台地に刻み込んでいる川なんですね。

かなりざっくりと図にするとこんな感じです。武蔵野台地の下側を本流が走っています。そして支流が武蔵野台地を削り込むように伸びています。図のSTARTは私の自宅、GOALは事務所となります。自転車で片道40分。でも大変なのは距離ではなく、次々と現れる坂なんですね。この坂こそ、いくつかの支流が武蔵野台地を刻んだ痕、というわけです。急なところは段丘崖などとも呼ばれますが、何本も支流が台地を刻んでいるため、その度に下り坂と上り坂になるわけです。実際、かなりきついのですが、川好きな私は「まあこれは、川たちが長い歴史の中で武蔵野台地を刻んだ坂だから・・」と自分を納得させながら漕ぎ続けていたのです。

ところが今回、かなり久しぶりに自転車RAINYを復活させて、自転車通勤をしているのですが、本当にこれまでなぜ気づかなかったのか・・というような気づきを得たのです。

同じ図をもう一度見てみましょう。

STARTからGOALまで何も考えずに一直線に進むと、坂の連続になるわけですが、台地と川の地形を読みながら一本の支流から本流に入り、そのまま本流沿いに進むことで、台地の下側を通ることになりますので、まったく坂道のない通勤ルートにすることができたのです。正確には最初の支流へと台地を一度降りなければなりませんから、どうしてもそこだけは坂になるのですが、そこだけ目をつぶれば、あとはひたすら快適な平地続きと。

いや、私としたことが・・。武蔵野台地はかなり意識しながら川っぷち観察をしていたにも関わらず、わざわざヒイコラと坂を上ったり下ったりしていたのです。

「坂の下」なんて名前がついていること多々ある台地のキワですが、ここを走るともう一つ良いことがあります。

このように、ようは段丘崖の下側ぎりぎりとなるので、そんなところは斜面ちは雑木林として残っているところが多く、さらに湧水場になっていることも多く、ご覧のように森+田んぼであることも多いのです。つまり、水ぎわの生きものがたくさん暮らしている風景を見ながら通勤ができる、というわけです。

いくつかアマガエルが大合唱する田んぼも見つけることができました。

なんで今まで気づかなかったのかなー。

数年越しの個人的な発見の話でした。〈若林〉□

 

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