暑い日が続きます。埼玉南部。 目玉焼きでも作れそうなほど暑いアスファルトやマンホールからの熱気をビシビシ感じるようになるともうダメですね。かなり危険です。生き物観察は朝夕に限りますね・・。 さて。 このところ、涼しさも兼ねて、川っぷちよりも川のこさえた地形である段丘崖に林縁で生き物観察をしています。 こんなところです。私にとってはこの辺りもまだ「川」の範疇でありまして、これもまた「川っぷち生きもの観察」であると思っています。 こんなところだと、観察相手はもっぱら魚でもミミズでもなく昆虫です。虫・・と言えば、川ミミズばかりをひたすら観察している私の目には、昆虫というものはなんと多様に進化を遂げているのだろう?と映り、スタートラインがすでに「すごい奴ら」という感じです。 なかでも他の虫を捕らえる捕食者である彼らの姿は、なんとも言えない「捕らえるため」の機能美に満ち満ちていますね。こちらは自分よりも大型のトンボまで狩るムシヒキアブ(虫引きアブ?)と言われる仲間のシオヤアブです。前向きの大きな複眼に、ブスッと刺して捕らえた相手の肉質を溶かしチウチウと吸うための口器、そして捕まえたら離さない強い意志を感じる頑強で鋭い棘のある肢。一見、カモシカにも見えますが、その複眼の奥に秘めた思いを知ったらもう動けません・・。 こちらもムシヒキアブの仲間であるアオメアブ。妖艶な幻色の複眼とふさふさとしたオレンジ色の体毛。ブスッと口器を刺しこまれてしまっているのはマルカメムシでしょうか。垂れ下がった赤い目が切ない。まるでココナッツミルクを味わっているかのようです。 こちらはハエトリグモの仲間。小さな何かを大切に抱き、むしゃこらしていました。 こちらはイネ科植物の葉の隙間に隠れて待ち伏せしているのでしょうか。カニグモの仲間です。 こんな子育てを見ることもできました。 こちらはオオフタオビドロバチでしょうか。丸まった葉の中ですくすくと成長を遂げていた何かの幼虫にブスリと毒針を刺したかと思うと、そのまま持ち去ってしまいました。こんなのに目をつけられたらひとたまりもありませんね・・。 こちらは地面の周りをウロウロしていたキオビツチバチ、でしょうか。なんでもネット情報によると黄金虫類の幼虫に卵を産みつけるのだとか・・。 こちらはキイロスズメバチでしょうか。絶命した亡骸に、アリが集まりつつありました。 なんとも美しいアオオサムシ。ミミズやカタツムリなどを食べる捕食者です。地面を素早く這い回れるような姿がなんとも良い感じです。 待ち伏せ型のカマキリは、環境への馴染みがとても自然で美しいですね。 こちらニイニイゼミを捕食中のハラビロカマキリ。 これもニイニイゼミでしょうか。ハラビロではありませんでした。 ざっとこんな感じです。 そしてこいつも虫を食べる捕食者。 暑さに気をつけて、観察を楽しみたいと思います。〈若林〉□
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