埼玉南部、昨晩はものすごい雷雨でした。光っている時間の方が長い…ということはあり得ませんが、それぐらいずっと明るく轟音の中にいる感覚でした。

そして仕事前のまだ薄曇りのローライトのさなか、少し気になっていたものを探しに行ってきました。

葉を落とし始めた桜の木。濡れた樹皮。薄曇りのローライト。

期待はしていませんでしたが、いました。

木登りミミズです。

長さは10㎝ほど、フトミミズの仲間。ヘンイセイミミズでもヒトツモンミミズでもありません。

木の股に落ち葉が溜まり、それが分解される過程にある腐植こそが彼らの大好物。いわばこの夏出来立ての初物。ボジョレーヌーボのようなものでしょうか。桜は他の木よりもいち早く葉が落ちますので、土壌動物たちにとっては待ちに待ったフレッシュなご馳走と言ったところなのかもしれませんね。

こっちにも。どうやら同じミミズのようです。

緑や黄色、茶色の葉とガラス細工のようなミミズの艶やかな体。美しい光景です。

フンもしていました。つまりこれが「樹上の木の股」という小さな生態系の基盤となります。土ですね。

ちなみにミミズが食べられるぐらいまで細かく葉を砕くのが、ダンゴムシやヤスデの仲間。

夏の終わり、落ち葉が木の股にたまる。ダンゴムシやヤスデがそれを細かく砕く。雨に誘発されて樹上にやってきたミミズがフレッシュな食べ物にありつき、フンをして土という基盤を作り、そこで秋の暮らしを始める。

次は雨の夜に来てみたいと思います。〈若林〉□

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