陽射しはまだまだ強烈ですが、昨今は少しずつ秋めいてきた埼玉南部です。 例年、この季節はサケマスの仲間たちの産卵行動観察を楽しんでいる時期でして、彼らの産卵期のタイミングが大きな気になりごとなのですが、今年はもう一つ。こちらの産卵期も気になっています。 近所の沢で観察している大型陸生フトミミズの仲間であるヒトツモンミミズです。 大きさは平均で手のひらほど。おおよそ18〜25㎝といったところでしょうか。結構な大型です。落ち葉の下などに生息する表層性種として知られており、ライフサイクルは1年。産卵は9月下旬から10月に行われたとする記録があります。 私はこの秋、このミミズが水中の川底で産卵した卵胞を探してみたいとたびたび沢に足を運んでいますが、まだ見ることができません。 その理由として可能性が高いのは次の3つ ①卵胞を見つけられていない ②まだ産卵期になっていない ③川底では卵胞を産まない いずれも十分に可能性はありますが、今年の3月におそらくヒトツモンミミズなどの大型陸生ミミズの2㎝ほどの幼体を川底で観察していますので、産卵自体はするのではないかと踏んでいます。ならば、①か②となりますが、どうでしょう。 紛らわしいのは植物のタネでして、これまでの観察で3種類ほどの紛らわしいタネは把握することができましたので、そんなに間違えることもないのではないかと思っています。以前にツリミミズ科のミミズの卵胞を飼育していたことがあり、ミミズのサイズと卵胞のサイズのおおよその大きさはなんとなくわかっているつもりでもあります。 だとすると、やはりまだ産卵期が訪れていないのでは・・と。 現在の水温は19℃。陸上の土の表層と川底ではどのように産卵期に違いが生じるのかはわかりませんが、親世代の寿命も迫ってはいるかと思います。 今は10月中旬。おそらくは11月中旬までの間になんらかの動きがあるのではないかと期待しています。 ちなみに今朝も見にいってきたのですが、新しい居場所を突き止めることができました。やはり居場所の共通項はあるようで、ここらへんも興味深いところです。 大きな動きは訪れるのか、それともこのまま収束してしまうのか・・。 知らないことをたどるのは、面白いです。〈若林〉□
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