一年振りの新刊となる渓流釣りの本『RIVER-WALK Vol.3』が本日、印刷をしていただいた藤原印刷さまより販売代行をお願いしているトランスビューさまに無事、納品されました。

弊社にも・・。

生まれたー!!

素晴らしい刷り上がりです。

そして表紙の手触りも心地よい・・。

物としての愛おしさよ・・。

 

明日より順次、ご注文をいただいている書店様、釣具店様に配本が開始されます。早いところでは31日に店頭に並ぶことになるかと思います。

アマゾン等、ネットでの販売は、まだだいぶ後になりそうですので、ぜひ、お近くの書店もしくは販売釣具店でご注文ください。お昼過ぎぐらいまでにご注文をいただければ、平日であれば基本的にその日の発送とさせていただいております。お買い求めの方法に関しては、こちらをご参照ください。

さて。

今回もテーマは「川時間」。

そして「渓流釣りと、大切なその周辺。」となります。

釣りって、魚を釣っている時間はもちろんエキサイティングなのですが、実のところ、「その瞬間のための前後」というのも、とても大切な時間だと思うのです。美味いビールを飲むために労働で汗をかく・・みたいな? そして渓流では、その「“釣る”だけじゃない釣りの時間」がとても素晴らしい時間、だと思うのです。

自然とは面白いもので、一生懸命釣りして動いていると見えなかったものが、動きを留めた瞬間に見えてきたり、同じ動作を延々繰り返しているふとした瞬間に、ぞわっと何かに気づいたり、要はそこに在るものだけが問題なのではなくて、そこに在ることを感じ取れる感度といいますか、それぞれ人によって違うその感覚が、見える風景を変えるのではないかと思うのです。

川に行ったら、ぜひ一点を30秒ほどジッとみつめて、それから目線を上げてみてください。

空間がグニャリと曲がり、いかに自分の見ている世界が不確かであるかがわかるはずです。

周囲を見渡せば、苔むした木々や、かつてのトロッコの線路跡など、時間を感じさせるものばかり。釣れるイワナの模様を想えば意識は氷河期へと飛び、ばったりと出会ったカモシカにジッと見つめられようものなら・・。そこに流れる川時間を歩きたい。自然にもっと近づきたい。

今号も「川時間」の入口に成り得ますように。□〈若林〉