3月1日、いよいよ全国的に渓流釣りの解禁を迎えました! SNS上では早くも釣果報告の写真が続々と。皆さんお天気もまずまず良いなか、楽しそうな釣りをされてますねー。 こちら早春の渓(※イメージです)。 今年は降雪が少なかったので、全体的に季節の巡りが早いことでしょう。渇水が心配です。 春のヤマメ。 春のイワナ。 はぁ~……。 実はこんなお祭り日和ではありますが、弊社(私)的に、とても大きなことが昨日ありました。 社員として8年、その後フリーとして3年、RIVER-WALKを立ち上げてソルトウォーター誌に携わって7年もお世話になった出版社の「地球丸」が、経営が行きゆかず倒産してしまいました。 私がいま、この仕事をしているほぼすべての技術や経験は地球丸で培ったものですから、まさに古巣というべき存在。とても残念であり、またともに仕事をさせていただいた社員の方々のお気持ちお察しします。
本を作る仕事はとても魅力的です。 村上春樹さんの『世界の終わりとハートボイルドワンダーランド』という小説が好きなのですが、その「世界の終り」章で主人公が「夢読み」という仕事をしていまして。 動物の頭骨から夢を読む仕事、なんです。 それってどんなん?……ではありますが、私が本を作る仕事に喜びを感じるとき、この「夢読み」のことを思い出します。 それは生活のための仕事でもなく、名声を得るための仕事でもなく、ただの仕事。仕事としての仕事。みたいな。 ですが、もう一方の世界「ハードボイルドワンダーランド」(ということでしょう)では、もっと主人公はあくせくと働いているわけです。それも生活のためとか名声のためではなかったと思うのですが、才能を買われてやらされる仕事、みたいな感じだったような…。もっと現実的なんですね。 私の場合、本を作るときに、このふたつの異なる世界を思い出します。なかでも「夢読み」的な仕事を大切にしたいなと、ことあるごとに思いながら。 当HPの左上にある「川、海、森を歩き、物語を読もう。」というキャッチは、この「夢読み」をイメージしたものでもあります。 自然は物語に満ちてます。 でも、たしか「世界の終り」って、夢読みも含めて、黄金の獣にそのしわ寄せを押し付けることで成り立っている、おだやかなでも少しいびつな世界なんですよね(だったと思います。うる覚え・・)。そんな部分も、本作りに似ているな・・なんてことを思ってひやりとしたり。 でも、もう少し、そんな魅力的な本作りという仕事を続けていきたいなぁ・・と思った、渓流解禁のお昼過ぎでした。〈若林〉□
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「世界の〜」は私も大好きな本です。
地球丸は「壁」にのまれたのかなあ
楽しいですよね。どこから読んでもいい、と思うのは、きっと文章自体が好きなんだと思います。