山と渓谷社より『山釣りJOY 2020 Vol.4』が発売中です!

毎号気になっているのが表紙です。一昨年の三平、昨年のシャチホコイワナに続き、今年は・・と楽しみにしておりましたところ、なんと「推し」の写真家・二神慎之介さんの源流での一枚でありました。このグリーン&ブルー、そそる岩肌。そして滔々といかにもデカいイワナが潜んでいそうな水量‥。最高のロケーションです。

私も一編の釣行記を書かせていただきました。

題して「キノコと肉と、橙点イワナの水中写真」。

釣り場は群馬県上野村漁協管轄の神流川水系です。

普段からお世話になっている水辺カメラマンの知来 要さんとともに一泊した、すでに思い出深い釣行の記録です。

〈釣果がメインディッシュなら、副菜も充実した釣りにしたい〉

とは、知来さんの名言です。

いえ、メインディッシュが豪華なら、副菜はそこまで充実していなくてもいいのかもしれません。ですが「2匹釣ったら満足」レベルの私に、自称「へぼへぼ」の知来さん(←失礼しました)ですからして・・常に獲物を狙う捕食者のような目つき?で、副菜の充実を狙っているわけです。

今回は、とても容易にアクセスできる源流行・・というわけで、そのぶんの余力を副菜へと費やしてみたら?・・という釣りになりました。

山釣りJOYのメインターゲットはイワナです。

あんな山、こんな谷に出向いてイワナという魚を釣る遊びです。

考えてみれば、とてもシンプル。なのになぜ、こんなにも興味をそそるのか・・。

『山釣りJOY』を毎号パラパラと見ていて感じるのは、バラエティーに富んだロケーションで、バラエティーに富んだイワナたちと出会える、という日本の渓流釣りの大きな魅力です。

本州にいるイワナは「種」で言えば1種類と言われているのに、これほどまでに違った魚に見えるのは、深い山々が生息域を隔てた結果(いや過程の現在点)なんですよね。

こんな山に、こんなイワナが棲んでいるのか‥と、場所とイワナの見た目のつながりを意識して読むことで、そこにしかいないイワナと出会う喜びや、そこにしかないロケーションに抱かれる幸福感を、より一層想像することができるような気がします。

ちなみに、そんな気にさせる最も強烈な見開きは、私の場合、P.108-109でした。ぜひご購入のうえ、じっくりと見入って見てください。はぁ~・・(ため息)。

11編の充実した「山釣りドキュメント」のほか、今号は特集「源流装備入門」も必見。例年ですと、シーズンインの最中ですから、なかなかゆっくりとした気持ちで自分の装備について考える気持ちの余裕が持てないものですが、今年はしっかり読み込んで、基本を改めて頭に入れながら、改めて自分の行く川と装備についての考察を巡らせたいと思います。

特別企画でとても気になるのは、一昨年にご一緒した豊野則夫さんのインタビュー。美味しかったなぁ・・豊野さんの沢メシ・・。

釣行記あり、実用ページも豊富で、読み応えのある一冊。

これは雑誌の作り手としていつも思うのですが、本の売り方のひとつに「値段相応以上のボリューム感」というものがあると思っておりまして、それはページ数が多いとか、ネタが豊富とか・・だけではない、なにかコツがあるのだと思いますが、そんな『山釣りJOY』のキラー感が今回も出ているなぁ~・・と思いつつ、ゴールデンウィークにじっくり読みこんでみたいと考えております。〈若林〉

 

★RIVER-WALK Vol.1~Vol.3発売中です!★