雨が降り、涼しく少し肌寒くもなりました。

昨晩、駅からの帰り道。降りだした雨に打たれながらの帰路。

目の前をやけにバカでかい猫が通りすぎっていった・・と思ったら、はじめてみるハクビシンでした。こんな都内の駅近くに・・。でもネットで調べてみると、増えているようですね、ハクビシン。

 

さて。

本日は事務所作業の前にこんなものを買ってきました。

山おばさん

なかなかスポーティーなフレームですが、老眼鏡です。

カッコよく言えば、READING GLASSES.

 

今回はちょっとパーソナルな話になりますが、40歳を過ぎたあたりから細かい文字が読みづらくなり、ルアーとフックを繋ぐスプリットリングも#0という小さなサイズになると付け替えるのをあきらめてしまうようになり、それでもなんとなくごまかしてきたのですが、齢44歳。ふと試着してみたところ、そのクリアな見えっぷりに驚き、購入に踏み切ったというわけです。

遠視である前に近眼でもあるため普段はコンタクトもしくは近視用メガネなのですが、編集という職業柄、小さな文字を読んだり、釣りという趣味柄、夕まずめのルアー交換をしたりと、ここ一番で活躍してくれるだろうと考えての老眼鏡デビュー。

+1.00というやつです。

 

まあ、30代のころなどは「ねえオジサン・・」と声をかけてくる子どもらに「オジサンじゃなくてオニイサンだから・・」などと言い含めたりもしましたが、まあ44歳にもなれば、そりゃオジサンだわなと。辞書などを引くと40歳は「初老」ともなっているわけで、まあ「オトナってことで・・」と前向きにとらえていたりもします。

 

先日、同年代の釣友とふたりで渓流釣りに行った際も、そんなことが話題となりまして。

やれ偏光グラスをかけようとメガネをはずしてコンタクトを入れたら偏光を家においてきたことに気付いてまたメガネに戻したり、せっかく川のよいところまで歩いてきたかと思ったら、帽子を途中で落してきたみたい・・。

ちょい前に転んだ際に患った突き指とひび割れ骨折もまだ充分に癒えず、おまけに老眼のために細かい作業もままならんと・・。

 

「まあ、でも、我々も初老だから(笑)」

「ガツガツせんと、安全に川を歩けりゃそれでいいじゃない」

「そうそう可愛いイワナの顔でも見れりゃ満足なわけだし」

「あ・・あそこにアカゲラが飛んでますよ」

「ほう、アカゲラですか・・。あ、あちらにはヤマガラが2羽」

「可愛いものですなぁ・・」

 

とまあ、目の前の欲望に向かってガツガツ進むのも時には大切なことですが、力まずに自然体であるがままを受け入れる、そんな「初老なオジサマ」を演じるのも悪くはないんでないのと。余裕ある感じでいいんでないのと。

体裁よく数匹のイワナとヤマメを釣って天然温泉に浸かり、心地よい疲労感とともに帰路につきバタンキュー。

「初老なオジサマ」的渓流釣りも、なかなか悪くはないよなと。そんなキブンに浸っていたわけです。

 

ところが翌日。

同行者が送ってくれた写真の自分を見て「まあ、初老のおじさん、楽しそうじゃないですか」と、お礼のメールを返信したところ、こんな文面が返ってきたんです。

 

--でも、初老の男というよりは、山おばさんがかなり強めに入ってるんだよね。ワカの場合。女性的な。そこが楽しいね(^O^)--

(※メールの一部を無断転載。「ワカ」とは私のことです)

 

山おばさんて。。

 

いや、別に「山おばさん」を否定しているわけじゃないんです。

山ガールがいれば、山おばさんだっているわけで。

ただ自分がまさか、「初老のオジサマ」を演じていた自分がまさか、山おばさんと見られていたなんて・・。むしろ渓流釣りなんて知らない人からしたら結構ワイルドな野郎の遊びでもあるわけで、もたもたしたってそんな自覚も少しはあり、それゆえ完全に虚をつかれたわけです。ひざカックンされたみたいに。

ハリセンボンの春菜さんに「角野卓造じゃねぇーよッ!」というギャグがありますが、あれはエエ、若いのにおばさんっぽいという自覚は私にもありますよ、でも性別年齢飛び越して角野卓造かよ!というところに、それでなおかつ似ているというところに面白味があるのだと思うのですが、まあまあそれに近い?内相的インパクト。

 

その衝撃に、思わず反射的に笑ってしまったのでした。□