今日は晴れ。ひさびさによいお天気です。

思い立って川へ。

このところテーマとなっている段丘崖と川との接点に向かいます。

大きな特徴は湧き水の割合が多いこと。

本日の川は‥。

これは向かおうとするポイントの少し上流なのですが、橋を新しくしておりショベルカーが砂利をかき集めていて下流域の水が茶色く濁っています。

そして訪れたのはこんな場所。右手に高台となっている段丘崖が見えます。めちゃくちゃ川に接しています。

そして思ったとおり、川岸の護岸から湧水がコンコンと湧いては川に注いでおりました。

いくら川が濁っていようと、湧き水の注ぎ口はご覧の通りの透明度。

コケ(蘚類)の光合成も盛んです。

酸素に満ち満ちた水中。

エビがたくさん。

小さなモクズガニの死骸も。

カワムツの子どもでしょうか? ヒルに食べられておりました。

水温は17.5℃ほど。季節的なものか、この場所の特徴なのか、少し低くなりました。

石にはコケもたくさん生えており、さぞかし川ミミズも多かろうと思って探してみたのですが、まったくいません。なぜなのだろう‥。

川岸に接するように小さな中洲がありました。右手には本流のニゴリが入っています。左手は湧き水なのでクリア。川の水が濁っていたので、湧き水の存在感をよく観察することができました。

ニゴリとの境い目で、カメラを沈めます。こちら本流側。

そしてこちらは湧き水が浸みだす岸際。この差があります。湧き水の力ですね。

カワムツだかウグイだかの子供がたくさん泳いでいました。

でっかいアメリカザリガニも。

見事なボディ。

コケにはヒルと小さなトビムシの類、それにヒラタカゲロウ類の幼虫など。でも川ミミズはおりません。

ようやく‥というか、ちょっと陸生植物が多くなり、土を根っ子が蓄えているような所で・・

オレハチがおりました。ツリミミズ系の中では水の中を好むタイプ(のような気がしています)。

護岸に張りつくように。それにしてもギザギザで毛も生えていて平べったく、まるでゴカイような雰囲気。川ミミズの中でも独特な雰囲気を放っています。

あまりにいないので、増水時には水に浸かっているだろう、でも今は陸地になっている中洲の石をひっくり返してみると・・

おりました。これは「マッチョ虹色」系、でしょうか‥。環帯がオレンジ。

するすると出てきました。

穴を押して追い出そうとしたら自切しました。トカゲのしっぽのように危険を感じるとミミズは身体の一部を自ら切り落とすんです。引っ張り出したわけでもなく、軽くぷにぷにと上から圧しただけなのに・・。悪いことをしました。

オレハチは土にもおりました。

それにしても湧き水+コケの場所にはいなかった。いかにも良さそうな場所だったのに。

これは何かのヒントになりそうです。

もう少し上流に行くと支流がありました。

平らな瀬が続き、カワムツがいました。

鉄の矢板にはウキゴケ(リシア)がちょぼちょぼと。

これはミミズが這った跡だと思うんですけどね。

そして川原の石をひっくり返すと・・

ここにもオレハチ。6㎝ぐらいかな。

少し上流へと上っていくと・・。

よさそうな場所があったのですが、入ることができず‥。

さらに支流を上ると・・

良い感じの段丘崖+川。

崖の森から湧き出す水が護岸の隙間から浸み出る空間。

水温は19℃。ちなみにすぐ横の本流は20℃ありました。

クリアな湧き水の溜まりがありました。先ほどの所は一帯から湧いていましたが、こちらはスポット的にここだけ目に見える形で湧いていました。

護岸に繁茂したコケの中に・・いました!

太さは5mmほどでしょうか。長さは13㎝ぐらいかな。

しっかりとしたフトミミズ系。おそらくは「マッチョ虹色」系の大型かと思われます。

いやぁ‥コケのミミズはいいもんですね。

このひたひたに浸っている感じが好きです。

底の石を少しひっくり返してみました。すると・・

う‥。「マッチョ虹色」系と、ツリミミズ系のおそらくは「キジ」として知られるシマミミズがおりました。石の下の砂にも潜っていなかったので、おそらくですが夜になると護岸を這い上ってコケをはみはみするタイプではないでしょうか。

キジに出会うのは、ミミズがやたらと多い二面護岸の川以来。

ツリミミズ科のミミズは表と裏がハッキリしています。裏はこんな感じ。

スポット的な湧き水場には、いる‥ということなのでしょうか‥。

湧き水の力はどのように川の生き物たちに影響を与えているのでしょう‥。

本日もわからないことだらけのまま、川を後にしました。〈若林〉□

 

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