今日も秋晴れ。朝方は冷たい北風が吹いていましたが、日中はポカポカ。 「大空のカタクチイワシ」ことカワラバトがたびたび群れで舞っておりました。 猛禽を観ることはできず。 オイカワをフライで狙う釣り人が今日はとても多く、鳥たちもあっちへ行ったりこっちへ来たり。なので瀬の定位置で落ちアユを狩るチュウサギとコサギを観察しました。 ・・・と、その前に、本日ひどい思いをしたのはこちら。 この川にも大量に繁茂しているアレチウリです。似たようなツル性植物でも葛(くず)ならば足を引っかけるぐらいで済むところが、アレチウリはこの実に生やした鋭い棘が、やっかいなのです。夏場に痛い目にあったことはないので、最も気を付けなければならないのは枯れてきた秋なのかもしれません。 こんな感じ。細くて鋭くて硬くてすぐ抜けます。 ニーブーツに突き刺さるほど硬くてしかも縫い針よりも細いため、皮膚にも簡単に刺さってきます。長さは5mmから1㎝ぐらい。今日はコイツにやられて30分ぐらいはその場で100本以上服に刺さった棘を抜く作業に費やしました。ほぼ全部抜ききる間に20回ほど刺されたでしょうか…。実を守るためとはいえ、ここまで尖らなくても‥。 さて。 この頃、チュウサギが狩りをしているのはザラ瀬からトロ場への移行地帯。おそらくザラ瀬で産卵を行うアユが上ったり下ったり、産卵を終えてフラフラしているのを狙っているのでしょう。多くの場合‥といっても差し支えないぐらい、瀬で狩りをする一羽のチュウサギには一羽のコサギがくっついています。 ちなみにこの川の場合、コサギ同士はこんなには近づきません。この距離まで近づくとケンカを初めてしまいます。チュウサギ同士が近くにいるのもあまり見ることはありません(ちなみに多摩川の堰下など密度の濃いところでは平気で群れながら狩りをしています)。 コサギはきっとアユを食べたいのだと思います。でもアユの集まるザラ瀬は流速が速く、立つことができません。なのでチュウサギが捕まえたアユのおこぼれをもらおうとしているかのようです。 チュウサギにしてみれば、コサギはじゃまな存在‥なのかもしれませんが、まあアユを横取りされることは、おそらくなかなかないことでしょうから、そこまでは嫌がっていないのかもしれません。それよりも、ペアになることで猛禽や人間などの外敵に向ける目は4つに増えますから、身を守る上で役に立っているのかもしれません。 ちなみにナマズやニゴイやシーバス(スズキ)などは、このザラ瀬直下のトロ場で待ち構えています。スモールマウスバスなんかはトロ場で追いまわしていたりもします。なのでチュウサギが狩りをしている所は釣りの好ポイントでもあるわけです。 さて。 この日しばらくザラ瀬でアユを待ち構えていたチュウサギは、なかなか訪れないチャンスに業を煮やし?瀬の上のトロ尻を歩きながら弱ったアユを探す手法に切り替えました。 首を伸ばして探し、見つけるとこのようにアユに見つからないように低く構えます。 弱ったアユを見つけると、ピョンピョンとホップしながら追いかけ回します。一カ所でジッと待ち伏せするスタイルとは別のやり方です。たまにコサギの真似をして足をブルブル震わせたりもします。 今日の場合はトロ尻の下のザラ瀬に流されていかないようにアユが踏ん張ったのでしょうか。そこで目算をつけて‥ バシュッと! 見事に黒々としたアユを捕らえました。 すぐさまコサギが近寄ってきます。 この時期のアユはチュウサギにとってもなかなかの大物ですから、くわえなおして頭から飲みこむ必要があります。そのくわえなおしの時に誤って落とすのをコサギはねらっているのでしょう。 どこまでも付いていきます。 ジャンプして横取りしようとするも空振り。 そしてチュウサギは岸まで来ると‥ くわえなおして‥ ごくんとひと飲み。コサギのなんとも言えない無表情‥。 水を飲んでノドの通りを良くします。コサギはただ立ち尽くすのみ‥。 そして次なるチャンスを待つのです。〈若林〉□
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