本日も埼玉南部、朝方はなかなかの冷えっぷり。 事務所入りする前に、少し川を覗きにいきました。 東斜面は凍てついた世界。 そんななか、ひときわ存在感を放っていたのがこちら。 わが愛すべき、イバラドームでございます。 もともとヤナギ類が倒れた所にアレチウリが絡まり、ドーム状になっていたところにイバラがモサモサと生えてきました。 私がイバラドームの存在に注目をしたのは今年の4月ぐらいからでしたから、その時はすでにイバラだらけになっていた状態で、形成過程は知らなかったんです(その様子は過去ブログ【イバラドーム】を参照してください)。 意外に寒くなってから生えてくるんだ‥。 そのうちにアレチウリのツルは腐れ落ち、純イバラドームになることでしょう。 放射冷却から動物や鳥を守る隠れ家に・・。 よくわかっていない、こちらのツル性植物のタイプも。これも今頃から出てくるんだ‥。 こちらはモグラドーム。 少しずつ太陽が射しこんできました。 結晶は太陽の熱で溶かされ朝露となります。 さて。 目的地はこちらです。 分流。 果たしてこの寒さの中、川ミミズはいるのでしょうか? ちなみに川辺の土砂に温度計を突っ込んでみると7℃ほど。 すぐ横の流れは10℃を少し切るくらい。朝方は水温のほうが高いのです。おそらく冬場は陸地の土壌表面よりも流れの中のほうが温度は安定しているのではないでしょうか。もっともすぐ近くの湧き水を計ると18℃ほど。温排水でもなければ、この時期最も温かいのは湧き水なのです。 すぐに出てきたのはシジミ。 でっぷりしています。 こちらのシジミも丸くふっくら。 それにしても明らかにふっくらしています。 この間、ここを観たのが12月4日。この時もシジミは観ましたが、ここまでのふっくら感を感じませんでした。 そしてデカいのもちらほら。 寒シジミは身太りする‥とありましたが、殻まで太るものなのでしょうか? 不思議です‥。 もうちょい掘り掘り‥。素手だと最初は冷たいのですが、6℃ぐらいまでなら全然大丈夫。そのうち冷たさは感じなくなってきます。 モノアラガイの殻も発見。普段良く観るのは逆巻きのサカマキガイなので新鮮です。 そして‥。 おりました。長さは5㎝ほど。おそらく陸生フトミミズ科の「マッチョ虹色系」ですが、若めの個体はあまりみないので新鮮です。 そして・・ そこそこデカいのもおった! にゅるにゅると出て参りました。 長さは10㎝ほど。ちょっと全体的に痩せている印象。 こちらにも‥。 こちらにも。全部で10㎝ぐらいのを4匹確認。いずれも少し痩せている感じ。この先どうなるのでしょう。食べ物を摂れていないのか? 寿命を迎えるのか? ちなみに夏場、同じ場所でよく見かけた「富山ブラック水生ミミズ」はとんと見なくなりました。おそらくは一年生‥なのかもしれません。 しばし観察してからリリース。 もう少し開けた場所も見てみることにしました。黒い袋には成人向けDVDが‥。都市近郊河川あるあるですね。 やや締まった石の裏には黒川虫ことヒゲナガカワトビケラの巣がありました。 網のような巣を張って、そこにひっかかる有機物を食べるのだとか‥。ちなみにハシボソガラスが石をひっくり返して食べているのはこいつだと思われます。 ミミズいたー!! と思いきや、植物の根。それにしてもミミズと似ています。メモメモ‥。 そして・・ こ、これは・・! シマウキゴリ、でしょう! 一瞬、カジカかと思いました。 第一背ビレはこんな感じ。 ちなみにこちらは同水系で夏に捕れたウキゴリです。 第一背ビレの後端に黒い斑紋が目立つのが特徴だそうな‥。 体色はだいぶ薄め。 こちらが今回の推定シマウキゴリ。 全長8㎝ほどの立派なやつでした。 小さな発見がいっぱいの冬の川観察でした。〈若林〉
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