埼玉南部も朝方は氷点下の冷え込み。

寒くなりました。

それでも水温は16℃とほっかほか。

昨日、ゲンジボタルの幼虫を観察した湧き水の側溝を覗いてきました。

偶然と必然の小宇宙。三面護岸のドブ(側溝)です。

こんな感じですが、水質は保たれているのでしょうか。私が昨年夏から見てきた湧水場とはなんとなく少し違っているような気がしています。なにより川ミミズがたくさんいます‥。

水中の分解者、カワニナです。落ち葉が好きであるらしく、このように群がっている姿を観ることができます。

透かし絵を作る芸術家。

ザリガニもいます。真っ赤なやつはほとんど見られずこんな色。

そして‥でたオレハチ! 川ミミズです。

細くて長い、クルンクルン系のやつもいます。

おそらくはシオカラトンボのヤゴ。顎がスゴイですね。

カワゲラの仲間(クロカワゲラの類でしょうか?)

昨日カゲロウかな?と言っていたやつも、たぶんこれ。

ものすごく小さなやつもいます(カワニナの口元あたりにいます)。

おしゃれなお家のトビケラの仲間。

もっときれいに撮りたかったな。

白っぽいカワゲラもいますね。

さらにこちら。甲殻類のヨコエビの仲間。これも水辺の分解者。

(※後に調べたところ、どうやらミズムシというフナムシなどに近いやつみたいです‥)

下に小さいのがもう一匹います!

裏側はうまく撮れませんでしたが、おそらくこれはオスがメスを抱いているところ。ネット情報ですが、ヨコエビのメスは脱皮直後しか産卵をしないそうで、オスはメスを抱きながら過ごし、脱皮するを待つのだそうです。昨日、SNSを通してウスイロケシカタビロアメンボの繁殖生態の解説をみたのですが、なんとオスは幼虫のメスを抱いて羽化するのを待つのだそうです。ヨコエビはそこまでではありませんが、すごいですね。虫の世界は。(※注:のちに上の虫はおそらくミズムシというフナムシの仲間であることがわかりました。なので脱皮を待つという話は間違いのようです・・。大型のオスがメスを抱いているのは、どうやらそのとおりらしいです)

そしてプラナリアも!

ボウフラと接触して驚いた顔。可愛いですね。

よくわからないものも‥。

なんてことないドブも、小さな生き物を覗いてみると、そこには無限の世界が広がっています。あまり入れ込み過ぎると川ミミズに戻れなくなるのでここらへんで‥。

フトミミズ系の川ミミズもちゃんとおりました。

おそらくは「マッチョ虹色系」の若いやつ。

 

そして・・。このところ、探していたもの?と思わしき物体がついに・・。

 

草の実‥?

かもしれません。

ですが中には薄っすらと赤っぽくて長い物が‥。

直径は1.5mmほど。

おそらくですが、これは川ミミズの卵胞ではないかと‥。

ミミズは卵胞を生むのですが、これは通常の卵とはちょっと違って、ひとつの卵胞から数匹のミミズが生まれる、そんな袋状の物なのだそう。

でも中に見えるのは1本のひも状。

違うかな‥。

どうなんでしょう。

どうかなー。

もし卵胞だとすると、水中でも産卵を行っているミミズがいるというわけです。

ここ半年ほど、川底で観察するミミズが、はたして川の中で生活史を完結しているのかどうかがとても気になっていたんです。もしかすると、陸上から降雨時に流れ込んでしかたなく川底に棲んでいるだけなのではないかと・・。そんな考えもあったのですが、希望としては、ずっと川に棲んでいてほしいんですよね。好みとして‥。

ちなみにツイッターではカメラで撮影した動画をパソコンモニターで映したのをスマホ撮影したものをアップする予定ですので、機会がありましたらそちらもご覧になってください。

 

情報量が多すぎて、長くなりました。

本当にミクロの世界は無限なのです。

 

そして本題に。

昨日、ゲンジボタルの幼虫を見つけたあたりを注意深く観察します。

こんな感じの石の裏に‥。いた。

アメノムシことゲンジボタルの幼虫です。

小さなカワゲラとのツーショット。

そしてそのすぐ近くにも! 化石が動き出したような‥。

なんだかめちゃくちゃカッコいいのですが!!

オームよ! うーむ‥惚れてしまうフォルム。

エラもスゴイ‥。

少しだけ失礼してつまみ出し‥撮影。

 

 

ううう‥。ハッキリ言って好みです。川ミミズに戻れなくなる‥。

そしてこんなカワニナも。中は空です。

入口がぺこっとふさがっている。

これってホタルの幼虫の食痕だったりするのかな‥。

そっと戻して石を被せておきました。

実際、そんなに数はいないみたい。

あまりプレッシャーをかけるのもよくないので、もう我慢しよう。

3月末あたりから陸上に上がる様子を観察するまで、そっとしておくことにしました。

気付けば近くには鎌首を上げる川ミミズ。ネット情報ですが、ホタルの幼虫はミミズの死骸を食べるのだそう。

知らない世界が無限に眠っていそうな側溝の湧き水場。

いろいろすごかった‥。

しばらくはそうっとしておくことにします。〈若林〉□

 

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