本日二度目のブログ更新。

仕事からの逃避なのか?‥‥否!

ちょっと気になっていたことを確かめに。川へ。

時間もないので近場オブ近場へ。

目指すは川と河岸段丘が接しているあたり。

河岸段丘と川の接点については昨年の夏から秋、「湧き水」というキーワードからたどって色々と歩いてみたのですが、そのちょっとした説明は過去ブログ【今、見ている川】をご参照ください。

湧き水のミミズばかり追っていましたので、ずっと水の中のことばかり考えておりましたが・・。あらためて、湧き水と川の接点の特徴を並べると・・。

①湧き水が豊富に川に流れ込んでいる。

②湧き水が川から湧出しているため水質が安定している?

③近くに湿地があることが多い。

④近くに林があることが多い。

という感じ。

都市型河川の河道は「水路」と考えられがちですから、木や藪が乏しいことが多く、野生動物たちの隠れ家やねぐらとなる場所が乏しいんですね。

なので昨日のブログでも少し書きましたが、川に隣接した田畑だったり荒れ地だったりの存在が大切なのではないかと思うんです。

で、ふと思いついたのですが、それって河岸段丘との接点ではないかと・・。

河岸段丘って住宅が立ち並んでいる所も多くありますが、急な傾斜地ですからそのまま林として残されている所も多いんです。

つまり、河岸段丘と川との接点とは、動物たちが川と林を行ったり来たりできる場所、という意味です。

たとえばタヌキやアライグマ、それにカラスやタカなどにとって林はねぐらとなります。一方の川は、水場であり、水辺の生きものや植物の生えている餌場にもなります。タカなどの猛禽にとっては開けた狩り場ともなりうるでしょう。

普段観察している川では水辺に集まるコサギをオオタカが河岸段丘の「お山」から飛んできてハントするように。

その「お山」が川のすぐ近くにあることで暮らしが成り立っている動物たちがいるのではないかと、そんな目で河岸段丘と川との接点を観察しに行ってきました。

こんな感じです。右手が川、左手が「お山」こと河岸段丘の上に成る林です。

細い道路を隔ててタヌキなどは十分暮らせそうなこんもりとした林になっています。

お山の裾野には低地として湧水が浸みだす湿地にもなっています。

いかにも色々な動物たちが隠れていそうな茅場も。

トンネル状に奥深~くまで続いてゆくケモノ道。

水場も少々。そもそも河岸段丘は湧き水場ですから、林自体が水場にもなりえます。なので林から川まで動物たちが出ていくのは水を飲みに行くというだけではないと思います。おそらくタヌキやアライグマなどは川沿いにしかいない食べ物を求めてさまようのではないでしょうか。

長い範囲でこのように「お山」との境界にはフェンスが張られておりますが・・。昨日も見たように、きっとケモノたちの通り道はあるはずだと想定。探してみると・・。

やはりありました。

ナニモノかがフェンスを破っています。

いかにも咬み跡って感じ。

こちらにも・・。

こんな感じです。昨日のものも含めて手口は似ています。下の枠からフェンスの一部をほどくように引きはがしています。

観察しきれていないので確かなことは言えませんが、どうやらフェンスを断ち切ってはいないのではないでしょうか。咬みついて引っぱり、接続部から剥がしている感じです。

面白いことに・・というか、当然ですがフェンスと地面との間に隙間があるところには、咬み跡は見られません。

中にはこんな、あからさまなケモノ道も。

こっちにもありました・・。そしてフェンスの向こうには・・。

エサの皿・・。

完遂できなかった例。

興味深いのは、20mもフェンス沿いに移動すれば隙間はあるのに、穴を開けているところ。片側が開けた場所でフェンス沿いに歩くことは一種のリスクなのかもしれませんね。

水辺にはコガモとオオバン。真っ黒な連中に囲まれて居住まいが悪そう・・。

ソーシャルディスタンスは・・

完全に無視!

もう帰りたい・・(コガモ)。

 

実は河道で私が期待していたのはコサギが食べられた痕。

河岸段丘の「お山」に棲むオオタカが、目の前の開けた狩り場(川辺)で狩りをするイメージです。

イソヒヨドリのメスがいました。

・・と、その時です!

「お山」から飛び立つカラスより少し大きいシルエットが。

なんとオオタカです!(ですよね?)

悠然と上空を回り、高く舞い上がったかと思うと、また「お山」へと帰っていきました・・。

 

ホントにいたんだ・・。

 

ですがコサギの食痕は見当たらず。

遠く男体山を見やって事務所へと戻りました。〈若林〉□

 

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