本日は晴れ。

花粉の気配を濃厚に感じます。

まだやや冷たいのですが、肌をなでる風の気配も少々。

春ですね。

自分的には今年の春は今日から、としたいと思います。

さて。

そんな朝、水中でも季節は進んでいるようで、久々にサギとカワウの集団狩りを観ることができました。

白いのがコサギとおそらくダイサギ、黒いのがカワウです。

サギは20羽ほど、カワウは10羽ほど。

カワウの後ろをサギは追いかけるように上流へと飛んでいき、カワウの群れよりもやや下流側の瀬に並びます。

サギがいる所は浅い瀬になっています。

そしてカワウの群れは上流から下流に向けて泳ぎ下りながら、潜って魚を捕まえる「狩り」をはじめます。

カワウは流芯を下りながらサギの並ぶ浅瀬に小魚を追い込むのですが、小魚にしてみればそこにはサギが待ち構えているもんですから、囲われるようにして行き場を失い、バクバクと食べられてしまうのです。

カワウは黒くて潜っているので見つけることができませんが、水中にいます。

右下あたりに潜ったカワウによる水面の乱れが見られます。

カワウたちが目の前を下ってしまうと、サギたちは一斉に飛び立ち、さらに下流の瀬に降りて再びそこでカワウを待ちます。

ある程度、それを繰り返すと、カワウの群れは上流へと飛んでいき、サギの群れもそれを追い・・という繰り返し。

サギたちにとってはカワウが浅瀬に小魚を追いこんでくれるのでとても助かっていると思います。

反対にカワウたちにとっては浅瀬に並ぶサギの存在も借りて小魚を囲い込んでいるのでしょうから、やはり助かっているのかと思います。

あと面白いのはコサギの行動。

ヌマチチブやウキゴリなどの底棲魚を足をガサガサさせながら獲っている時は、コサギ同士、とても仲が悪いんですね。おそらくガサガサをやるための「場所」を巡っての縄張り争いみたいなものが起こっているのではないかと思います。

一方、稚アユが遡上してきた時など、底棲魚ではなく、群れでまとまって泳いでくるような魚の場合、「場所」よりも「群れ」を追わなければなりませんから、相手に攻撃している余裕などないのかもしれません。一緒になって群れを追いかけ回しているだけで、同じコサギに対する攻撃行動はほとんど見られません。

・底棲魚を狙うガサガサ

・群れとなって移動する魚を狙う追い込み

異なるふたつの狩り様式はとても極端です。

さて。

では、追われていた魚はいったいなんでしょうか?

・群れとなる小魚

・大きさはおそらく2~4㎝ほど

・銀色に光る体

考えられるのは、この時期に海から遡上するハク(ボラの幼魚)、アユ、それにオイカワやカワムツといったところでしょうか。

アユにしてはちょっと早いから、ハクもしくはオイカワ・カワムツといったあたりか・・。

比較的大規模な狩りでしたから、ハク・・のような気がします。

 

そしてハクが遡上してくるということは、水中でも同じようなことが起こっておりまして・・

シーバス(スズキ)、ナマズ、ニゴイあたりがそろそろ動き出しているのではないかと思います。

いよいよ春がやってきたのです。〈若林〉□

 

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