今日は晴れ。埼玉南部はとても暑い一日となっています。 銀行へ行くついでにちょっとだけオイカワの産卵場を見ましたが、アオサギは近づく前に逃げて行ってしまいました。 なんとなくですが、いつものアオサギではなかったような雰囲気。 いつも出会っていたのは夕方ですから、時間帯にもよるのかもしれません。 銀行へ行く前には、これまた少しだけ湧水場へと立ち寄って、ミミズテラリウムの水替えと餌探しをしてきました。 ケータイとカメラを忘れてしまったので写真はありませんが、シオカラトンボのヤゴが終齢を迎えていたり、真黒いアメリカザリガニがいたり、小さなサワガニがいたりと賑やかでした。 今日は2週間ぶりの水替え。 古くなった水を捨て、新鮮な湧水をケースに2㎝ほど汲みます。 餌はこれまでの飼育経験から腐ったケヤキの葉が一番いいのでは?と行き着いており、それを探しましたが、もうほとんど見つかりません。湧き水場は小さな三面護岸の水路ですから、秋に落ちた葉はほとんどすべて流されてしまっているのです。 ケヤキのほかに、エノキの葉もあり、カワニナやカワゲラの幼虫などはこちらのほうを好んでいるような気配もあるのですが、川ミミズはなんといってもケヤキだと思っています。 今年の1月末から飼育を始めた川ミミズ。 卵胞から育てたミミズは、飼育法が確立しないまま死んでしまったり消えてしまったりして、最後の一匹になってしまいました。 ところが最後の一匹になって、ちょっとした思いつきから、ようやく川ミミズの飼育法が確立したような気がしておりまして、今回はそれを図解したいと思います。 こんな感じです。これは透明なケースの壁を横から見たところ。 湧き水を2㎝ほど張り、そこにビニール袋のかけらを入れて、ケヤキとエノキの腐った葉を散らします。そしてここがポイントなのですが、数枚の葉をケースの壁に貼り付けておくのです。キモは一部を水に浸けた状態にしておくこと。こうすることにより、毛細管現象によって、壁に貼りつけた葉は常に湿った状態を保つことができます。そして川ミミズは、葉と壁の間に滑り込むようにして暮らしています。 これまで、飼育するにあたって、ふたつの大きな問題がありました。 ①餌 ②落ち着ける場所 です。 ①の餌につきましては、実際にケヤキの腐葉を食べる様子を観察することもできましたので、間違いはないと思っていたのですが、餌の葉を置く位置が間違っていたようです。実際の生息場に似せようと砂土を薄く敷いて、その上に葉を重ねるように置いていたのです。 ところがこのようにしておくと、食べている時は食べているのですが、夜になるとミミズたちはケースの壁を這いあがって上蓋のほうの隙間に挟まりこんでしまうことが多くなりました。 もしかすると夜には葉の方へと降りて食べていたのかもしれませんが、少しつず小さく縮んできてしまうやつもいたりして、そんなのは上手く餌を食べられていなかったのだと思います。 そして土を敷くことで、特に気温が上がるにつれて、水が悪くなりやすくなってきました。 川ミミズはこれでなかなかの清潔好きなようで、水が悪くなるとケースの壁から降りていきたがらないようなのです。 ②の落ち着ける場所にしても、底に敷いた砂土に潜ってくれないかと思っていましたが、動きのある砂土はあまり好きではないようです。 ミミズは思いのほか、しっかりと体を固定できる何かを欲しがるようなのです。 そこで、水が悪くなる原因をつくる砂土を一切入れない方法を取ることにしました。ただ、こうなると水に葉を沈ませているだけですから、足場がとてもあやふやなんですね。 そこでビニール袋のかけらを入れてみたところ、これが水中を安定させるのに、なかなかよい感じでした。するとミミズはビニール袋の隙間だったりビニール袋と葉の間に潜りこみたがるんです。 そうすると観察しづらくなってしまうので、ならばケースの壁にくっついてくれれば観察しやすいのでは?と思いついたのが、今の飼育法です。 葉をケースに張りつけることで、常にうるおいは保ちつつ、ミミズは葉と壁の間に潜りこむことができます。なおかつ、自分が落ち着ける場所が、そのまま餌場ともなるわけですから・・。 下図のような感じですね。 そして川ミミズの健康のバロメーターは、フンです。 フンといっても葉を砕いたものがお尻から出てくるだけ、みたいなフンですが、これがミミズのお尻付近にしっかりと出ていると、「ああ、餌を食べてくれているのだな・・」とひと安心です。 そんな感じで2週間、川ミミズも元気いっぱいです。 あと心配なのは、夏場の高気温を乗り越えられるかどうかです。 湧水場は夏場でも19℃ぐらいに安定していますが、玄関の軒下とはいえ、熱い夏にはどれぐらい水温が上がってしまうのか・・。 そして餌となるケヤキの腐葉も、もうほとんどありません。 これらをどうクリアしていくかが今後の課題と言えるかもしれません。 一匹になってしまったので、次世代につなぐことは難しそうですが、なんとか環帯(ハチマキ)が出てくる成体にまで育てることができれば・・と、願っております。 とりいそぎの川ミミズ飼育記録でした。〈若林〉□
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