今朝、出勤前に今年最後の川歩きへ。 朝もやが流れる川面に朝陽が照り返します。 手前にあるのなんだと思いますか? 洗濯機の中にある洗濯槽のような粗大ゴミ。上には枯れたアレチウリの蔓が絡まっていて、中には雑草が生えています。おそらくこの状態で夏を越したのでしょう。 中を見ると、驚きました。 典型的な齧り跡の残されたオニグルミの実がゴロゴロと…。 なんとアカネズミの食事場として利用されていたのです。 おそらくアカネズミだろうネズミがいることは知っていましたが、このような丸い穴を歯で開けた食痕は梅のタネで一例観察したのみでした。オニグルミをかじった食痕を見るのも確かこの近所では初めて。周囲にはオニグルミの木がたくさんあります。野生の生き物にとって捨てられた人工物は、時として自然物以上に役に立っているのかもしれません。 またひとつ視点を増やすことができました。 そしてこんな川沿いの茅場では・・ 先日見つけたカヤネズミの古巣を近くで観察してみることに。 バイブルにしている『哺乳類のフィールドサイン観察ガイド』(熊谷さとし・著/安田 守・写真)によると古巣は利用されることがないとのことなので、あらゆる角度からじっくりと見てみました。 ススキの葉を細く裂いて、くるくると巻きつけて球状にまとめてあります。一部、セイタカアワダチソウも利用していました。 横から見るとくるくる丸められた巣の中心に一円玉ぐらいの大きさの穴が空いています。中にはフワフワしたススキの穂が敷き詰められていました。 セイタカアワダチソウ。 ススキ。 ススキの小穂を巣の中の布団に使うということは、秋になってから作られた巣ということでしょうか。 しばれる寒さの中、今年最後の川っぷち生きもの観察をネズミたちの気配とともに楽しむことができました。〈若林〉□
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