今日は暖かな一日。

ガタっぷちで野良猫の盛りが始まりました。

春が来ても変わらず事務所仕事の私でしたが、芝刈り機が5機ほど唸りをあげたタイミングで、川への誘いを感じ、少しだけ近くの水場へ行って来ました。

その前に、こちらは今朝のログ・サーモン。オス、50センチほど。片目を鳥に食べられていたようでしたが、それでも魚体はかなりフレッシュでした。致命傷と思わしき外傷はなし。

こちら鱗のアップにて。比較的銀色の残る個体でした(もしくは短時間で色が抜けたのか・・)。

こちら胸ビレの追星です。

ニゴイはまだプレ産卵行動。オスメスが共同で?産卵場をお掃除?している最中でした。

さて。話を戻しまして・・

お昼に向かった水場はこちら。

以前にでっかいシジミとドブガイを見つけた水場です。

でっかいシジミ、ありました。おそらくはタイワンシジミ。

そしてドブガイも。

この近くのイバラドームではタヌキかアライグマが食べた痕も見つけていますので、見つからないように埋め戻しました。

そして小さな網でガサガサっとしてみると・・。

いきなりなかなか大型のスジエビ。

驚いたことに、冬場には確かほぼ見当たらなかったスジエビが、かなりたくさん捕れました。果たして、急に育つのか、奥の方から出てくるのか、なんとなく・・ですが、川の本流から登ってくるのではないかと、そんな妄想を抱きつつリリース。今度、生態を少し本などでチェックしてみたいと思います。

そしてヨシノボリもおりました。

きれいな婚姻色が出たオスも。

トウヨシノボリ・・かな・・。

それにしても、見事な色合い。

きれいですね。

ヨシノボリは5匹ぐらい捕れました。そのうちの3匹ほどに・・。

これ、わかりますか? 尾ビレの先端です。

こっちにも・・1ミリにも満たない小さなおにぎり型をした透明の粒がヒレの先端に点々と・・。

こっちは背ビレ。

こっちも背ビレ。

ほっぺたにあるやつも。こいつは口の中にもあるような気がするのですが、いかがでしょう。

これはおそらく、ドブガイの赤ちゃんであるグロキディウム幼生ではないでしょうか!

ドブガイやマツカサガイなどの仲間は、幼生期にヨシノボリやドジョウなどの小魚に寄生しながら成長するんです。つまり、タナゴの仲間にとってドブガイの仲間は「産卵母貝」と言って卵を産むためになくてはならない生きものなのですが、ドブガイにとってヨシノボリなどは幼生期の「宿主」として、やはりなくてはならない生きものであるわけです。

ちなみに近くでは他にドブガイもヨシノボリも見つけられていません。

川幅1mに満たないような小さな水場で、ドブガイは小さなヨシノボリに頼って命をつないでいるわけです。

そして時にこの小さな水場にはタヌキなどのケモノがやってきて、このドブガイを食べるのです。さらにヨシノボリやスジエビを狙うのでしょう、アオサギもきます。猛禽かケモノに襲われたアオサギの死骸は夜にタヌキが競い合ってあさります。水場にはキジやキジバトもやってきて、それをオオタカなどの猛禽が襲うのです。

そうそう、ヌマチチブもいました。そして第二背ビレの先端に、ひとつだけ付いてました。

生きもの同士の関係はとても面白いものですね。〈若林〉□

 

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