今日はここ数日で一番の冷え込み。 近所の川ではヒダリマキマイマイを観察したり、2年ほど観察している片足カラスが草のみずみずしい根っこを掘り起こして食べているのを観察したりと、なかなか充実していたのですが、それはまたいずれ・・ということで、その前に川ミミズの話を少し。 注!)今回、いつもより刺激強めです。ミミズ等、苦手な方はそっ閉じしてください。
さて。 このところ「オヨギデカミミズ」の幼体を観察していたのは最近のブログの通りです。 可愛らしい幼体。 透明感があって白っぽいんですよね。 特に体の後ろ半分が白っぽく、ライトを当てるとぼんやりと光って見えるオヨギデカミミズ。 ふと・・思ってしまったんですね。 もしかするとブラックライトに反応するのではないかと・・。 ブラックライトとは、可視領域よりも波長の短い紫外線を中心とした光を発するライトでして、蛍光塗料などはこの光を受けるとかなり明るく発光するんです。蛍光塗料に限らず、人間が見えていない色の世界を垣間見ることができるライトというわけです。 ちなみに目にはよくありませんので、もし扱われる際は十分に気をつけて、決して直接ライトを目で見たりしないように・・とのことです。 なぜか「オヨギデカミミズ」の白っぽいボディがブラックライトに反応してボワッと光る妄想に囚われてしまいまして・・。 試してみようかと、川へ。 しかし、なぜかこんな時ほど「オヨギデカミミズ」は姿を現しません。見ることができたのはシマミミズと「マッチョ虹色川ミミズ」。ちなみに大潮2日後の中潮、満潮時刻、日中はアマガエルが鳴くほどの陽気、まとまった雨後と、バチ抜けには最高のタイミングでしたので、きっと「オヨギデカミミズ」も川底をうようよ這っているのではないかと期待していったのですが・・。 少し涼しくなってしまったからかもしれませんし、時間帯が少し早かったのかもしれません。 とにかく、まずはシマミミズにブラックライトをあててみました。 なんとも言えない色味の世界。しかし特に発光はしていません。縞模様はもともと可視光線でも反応している色味です。 ですが、よくよく見ると、体にプツプツと小さく光っている部分があるではありませんか。 これは毛です。シマミミズはツリミミズ科のミミズであり、彼らは体に数列しか毛を持たないため、このように点々と光っているわけです。 「マッチョ」がいました。「マッチョ」はおそらくフトミミズ科の一種。フトミミズ科は体毛がとても多いのです。 こんな姿を照らして見ると・・
おお!!! 身体の全周に生えている小さな毛が光っています。 これを照らすと・・・ うおー!! なんだかすごい・・。 いや・・すごい・・。まるでスペースマウンテンに乗っているような、落合陽一のメディアアートを体感しているような(?)、そんな気にすらなる異世界がそこにはありました。 もはや怖いを通り越して妖艶。川ミミズの深淵を見た気がします・・。 素晴らしき観察体験の瞬間となりました。〈若林〉□
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