今日は穏やかで明るい曇りの1日。

このところ「オヨギデカミミズ」のことばかりを考えています。寝る前の羊の代わりに一匹、二匹・・と。

ハリガネムシに操られるカマキリのように、私ももしや・・と思うぐらい気になる存在。そして川へと誘う存在です。楽しくて良いのですが・・。

さて、今回もミミズが出てきます。

昨晩も少し見てきたのですが、成体を見ることはできず。

いつもいつもいるわけじゃないんです。神出鬼没でたまにポツポツと出てくるぐらいなのがいいと自分では思っているのですが、いなければいないで残念。釣りと同じですね。

12㎝ほどの幼体が一匹いました。

光の具合もあるとは思いますが、特に尻尾の方は白いんですよね。幼体ほどその傾向が強く出ます。

ほぼ、白なんです。

そして幼体は蛍光発光もうっすらモヤモヤです。

ただ、このミミズが本当に「オヨギデカミミズ」の幼体であるかどうかは、厳密に言うとわかりません。同じ川で観察を続けることで、おそらくこの雰囲気はオヨギデカだろう・・と思うのですが、果たして。

でもきっとオヨギデカだと思います。

そしてこちらが数日前の成体です。

ここ数日の観察で思ったのは、随分と無防備だな・・ということでした。

オヨギデカと出会う場所は垂直護岸に登っている姿か、砂利底を張っている姿、そしてもう一つがこのようにプカンと川底に寝そべっている姿です。

私はまあ、光を当てたりあれこれ撮影したりするだけですが(それも迷惑だとは思いますが・・)、こんな無防備な姿では、天敵に食べられてしまうのではないでしょうか?

でも果たして何が、オヨギデカを食べるのだろう・・。

実のところ私が見てみたい光景のひとつは、大きなオヨギデカが何者かに食べられている姿だったりもします。

弱ったり死んだ状態になると、ヨコエビやヒル、それにエビの類が食べている姿は見ていますので、それは想像もできるのですが、元気で大きなオヨギデカを食べる生き物は、この川のこの区間にいるのでしょうか?

まず、ざっとここら辺の川の環境から考えうる天敵を挙げてみます。

・イタチ

・アライグマ

・タヌキ

・ドブネズミ

・ウシガエル

・アオサギ

・カルガモ

・ハシボソガラス

・コイ

・キンギョ

・ナマズ

・ニゴイ

・ウナギ

こんなところでしょうか。

おそらく日中、このように無防備な状態になることはないかと思いますので、拾い食いされるとしたら夜になるかと思います。ハシボソガラス、ニゴイ、コイ、ウナギなどは日中川底の砂利をほじくって食べる可能性もあるかと思います。

ちなみにこの川は、途中、1mほどの段差が何箇所かあり、下流との連絡は増水時を除けば絶たれているかと思われます。

こちら昨晩見つけたモクズガニのオス。何者かに食べられた痕でしょうか。結構、大型でした。モクズガニがいるということは海との連絡が断たれていないということかと思うのですが、1mほどの段差は登ってきてしまうのでしょうね。

モクズガニがオヨギデカを襲う姿は、かなり凄そうですね・・。

魚の中で最も食べそうなのはウナギですが、ウナギも海との連絡が必要な魚。そして1mの段差はさすがに難しいのではないでしょうか・・。

さらに私がオヨギデカを観察している川の大きな特徴は、平水時の水位が平均で15㎝ほどしかないことです。もっと深い場所もありますし、もっと浅い場所もありますが、全体的にとても浅いです。そのためなのか、大型のコイを見たことはありません。魚といえば・・

・キンギョ(最大で20㎝ほど)

・コイ(最大で10㎝ほど)

・ドジョウ(結構大きいです)

・ヒガシシマドジョウ?

・カワムツ(成魚と思わしき大型)

こんなところでしょうか。そしてタヌキもイタチもアライグマも、その痕跡や気配を感じたことはありません。

護岸を這っている時の最大の天敵はおそらくドブネズミだと思います。

垂直に近い護岸をこともなく走り回りますので・・。ただ、川辺まで歩くかな? 歩きそうだな・・。

また、カルガモは夜もいますが、彼らも時に肉食旺盛になる姿を見ていますので、目の前にいれば食べるでしょう。

そしてアオサギもきっと・・。

 

まとまりがなくなってしまいましたが、それでもこの場所に「オヨギデカミミズ」がいて、時に無防備な姿を川の浅瀬で晒していられることには、他の場所にない何かがあると感じています。

・イタチやアライグマなど大型のケモノの侵入が阻まれている

・コイやウナギなど大型魚の侵入が阻まれている

この辺りだと思っているのですが・・。

このナゾの答えに近く一つの方法は、だいぶ遠回りですが、似たような環境だけどコイなど大型魚やイタチなどのケモノがいる場所をいくつか観察してみることかなと・・。

そんなことを考えています。〈若林〉□

 

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