すっかり静かになった川を歩いている。うわっと驚くような面白味は少ないが、こんなときだから気づけること、思い立つこともある。

ハシビロガモ。今年は2組のペアがこの川にステイしている。

ずっといるのか、じきに去ってしまうのか。2組の雰囲気に違いはあるのだろうか。今年の冬のなじみになりそうな鳥。

なじみと言えば、片足の欠けたハシボソガラスは、もう4年半ほどこの川にいて、たびたびその姿を観察している。これはまた別のカラス。キジバトを食べていた。片足のカラスは、もうしばらく見ていない。

この若いアオサギもこのところのなじみだ。いつも同じ場所にいる。少し離れたところには、なじみのコサギがいて、そいつは目が合うと浅瀬での狩りをやめ、所定の位置に急ぎ足で移ると、白いタケノコのようにたたずんでしまう。安心できる場所なのだろう。

鮮やかさの少ない季節だからこそ感じることのできるシーンを楽しんでいきたい。〈若林〉

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