連日、暑いですね。 埼玉南部、早朝から車の温度計は30℃超え。 なかなか夕立も降らず、事務所の冷房もなかなか効きません。 さて。例によっての川ミミズ観察です。 今回は彼らがたくさんいる場所について書きたいと思います。 ここ数年、川ミミズを観察してきましたが、川の中の水中にいるミミズはやっぱりそこまで多くはないんですね。私の見てきた限りで一番多いのは、湿っていてそこに植物が生えていたり、落ち葉が溜まったりしている水辺のエコトーンです。 そして実のところ、私が今最も観察している二面護岸河川では、そのような場所は自然のエコトーンを持つ川に比べてとても限られているんですね。 例えばこんなところです。 真ん中に緑色の草がありますが、その左側ですね。ちょっとした土のようなものが溜まっているところです。 これはまた別の場所ですが、こんなところ。ミミズはこんなところにたくさん棲んでいます。 ちょっと掘ると、ご覧の通り・・。 一方、こんなところは掘っても土はほとんどなく、あるのは砂と砂利ばかりです。 こんな感じですね。 なかなか探すことはできません。 ただ、実のところ、私が川でずっとミミズを探しているのはこんなところなのです。 なぜ、あえていないところを探すのか・・については後述するとしまして、先ほどのたくさんミミズがいる場所がどのように出来上がるのかについて、私なりの想像を少し。 これは川を横から見たところです。矢印な水の流れを示しています。あるところに大きめの石がひとつあると、そこに落ち葉が流れ着き・・ 石に引っかかった落ち葉が少しずつ溜まっていきます。 落ち葉はさらに溜まり、流れを止めます。こうなるとさらに落ち葉などは流されづらくなり、溜まっていきます。そこに、どこからかミミズがやってきます。川ミミズです。 川ミミズは落ち葉を食べてフンをします。さらにもう一匹、やってきては落ち葉を食べてフンをします。どんどん食べて、どんどんフンをします。 流れてくる落ち葉を次々食べながらフンをします。ミミズのフンは、ほとんど土そのものです。ミミズはたくさんの落ち葉を食べながら、たくさんのフンをします。そのフンは土となり、どんどん溜まっていきます。そしてこの土の中でミミズは産卵します。 お母さんミミズのフンによって溜められた土は、そのまま卵胞から孵化した子ミミズたちの食べ物となり、すみかともなります。親ミミズはどんどん産卵し、子ミミズはどんどん増えて、成長していきます。 落ち葉が次々と流れてくれば餌は尽きることがないのかもしれません。ただ、もしかすると、あまりにミミズが増えすぎると、やはり窮屈にもなるでしょうし、餌も不足してくるのかもしれません。 こうなった時のために、ミミズには「新天地を求める」という本能が備わっているのではないでしょうか? この場所から旅立ったミミズは川を這うミミズとなり、またたまたま一個の石に引っかかった落ち葉の溜まり場などに出会ったりして、そこでまた、子孫が繁栄していくのかもしれません。 それがこんなところです。 落ち葉をめくって石をどかすと・・ たくさんのミミズが出てきます。 興味深いのは、同じ場所に複数の種が入り乱れて暮らしていることです。彼らはどのように棲み分けているのか? もしくは棲み分けてはいないのか? なぜこんなにもたくさんの種類のミミズが同じ場所で暮らしているのか? などなど、興味は尽きません。 ただ、たくさんのミミズが暮らすために必要なのは、新天地を目指したミミズたちが落ち葉などをせっせと食べて排泄したフンである土があるていど溜まることなのではないかと思っています。 例えばこんなところ。落ち葉は溜まっていますが、まだ土は溜まっていません。 こんなところは落ち葉をどかしても、ミミズはほとんど出てきません。真ん中にセスジビル?がいますね。 こんな感じ。おそらくですが、落ち葉を止めるための石などがないため、土が流されてしまうのでしょう。 ミミズがたくさん暮らすには、やはり土が必要なのではないでしょうか? ただ、先述しましたように、私はあえて、土の少ない水中の川底に暮らすミミズに注目しています。それこそが川に特化した川ミミズだと思っているからです。 例えばこんなところに暮らしている奴らです。 表層の石をどかすと・・ その下には砂や砂れきが溜まっているような場所です。 この石と砂との間に暮らすミミズがいると考えています。 私が今のところ目星をつけているのは・・ 「クリームオヨギデカミミズ」と・・ 「マッチョ虹色川ミミズ」です。 ともに共通する特徴は・・ ・他のミミズよりも川底での遭遇率が高い ・5月には観察できる(マッチョは冬でも見ることができる) ・太さの割に体が長い といったところでしょうか。 彼らこそは、土の中から出て、また次の新天地を探すためだけに川を張っているのではなく、川の水中そのもので暮らしているミミズなのではないか・・。そんなことを夢想しているのです。〈若林〉◻︎
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