今年ももう1カ月と少し。 11月下旬って、一年全体を見たときの週末金曜日の夜、みたいな感じがするんですよね。クリスマス前あたりが土曜日で、大みそかが日曜日。そして年を越し、新たな一年の月曜日がやってくると・・。 山だと紅葉も終わり、カサカサと枯葉が転がる季節。 大好きなのに、今年はあまり堪能できていない気がします。 もうちょっと毎日をゆっくりと過ごさねば・・。
さて。 ご好評をいただいております。川本『RIVER-WALK First Issue』。 こちらの編集雑記のようなものも、そろそろアップしていきたいなーなんて思っておるのですが、今回は表紙の釣りクマについて。
逆さ毛ばり、テンカラのしかけを担いでビクを腰にかけ、そこには尻尾の覗いたトラウトが一匹。
コースターになったりもしました(イベント限定でお配りしました)。
この釣りクマ、画家である溝上幾久子さんの作品です(現在、国立のWATERMARK arts&craftsにて開催中の「ノエルの贈り物」でも溝上さんの作品を観ることができます) 溝上さんは絵や版画のほか、ショートムービーを作成したり、文章を書かれてもいます。 そのどれもが、藤子F先生のSFではありませんがSUKOSHI FUSHIGIな、独特な世界観を持っていて、とても魅力的です。 『RIVER-WALK』では、渓流釣りの持つ、現実から曖昧に離れる少し不思議な「川時間」を感じられるようなものにもしたかったので、クマが釣り竿を持っているというSFな設定を溝上さんのSFなタッチで表現していただけたら・・と思ってお願いしました。
実は、もともと表紙は川の風景にしたいと考えておりました。
そこに釣りクマが載っかっているようなものを考えていたんです。
ですが、あがってきた釣りクマを見て、デザイナーとともに、このクマの表情と雰囲気がとても気に入ってしまい、これだけでいーんじゃないの?と。 惚れ込んでしまったわけです。
実はこの釣りクマ、紙版画の「版」だとのこと。 ちょっと実際がどんなものなのかは、いまだによくわかっていないのですが、版画を刷るための「版」なのだそうです。 そして先日、溝上さんから・・・。
ジャーン!! 実際に、紙版画としての釣りクマをいただきました。
版画なので、押し印のようにでこぼこしています。 どうやったら紙の版でこのような色合いが作れるのでしょうか・・。 もうちょい斜めから・・。ちょっと・・わからないか・・。
もうお気づきでしょうが、版画なので、「版」である表紙の釣りクマとは反転した姿となっています。 まるで鏡から飛び出してきたように思えました。□ |