今日は曇り時々晴れ。湿度はありますが、いい天気ですね。 私はといえば、7月は川ミミズ観察の最盛期。 少しずつ理解が深まっているような気がします。 昨晩は上弦の半月。生ぬるく湿っぽい風が吹いていました。 前日にはまとまった雨が降りましたが、護岸はすでに乾いた状態。 こんな日は、ミミズたちはあまり出ていません。 これも確かなことは言えませんが、日照りが続いてからの雨のタイミングはたくさん出て、雨が降った後の日照りの日は出ない傾向があるように感じます。出る、というのは護岸に這い上ったり川底を這っている状態のことです。 「クリームオヨギデカミミズ」がいました。昨日のブログで「イロジロミミズかなあ・・」なんてことを書きましたが、まあ、わかりません。色だけじゃ本当にわからないんだと思います。 そしてもう一匹。これも「クリームオヨギデカミミズ」。長さは18㎝ほどでしょうか。目立った雄性孔は見つけられず。 蛍光発光はご覧の通りです。 そして近くにはつまようじぐらいの大きさの白っぽいミミズも。実はこれも、蛍光発光が素晴らしいです。 尻尾だけ照らしています。 そしてさらには・・ 出ました。「マッチョ虹色川ミミズ」。昨日のブログでは「ヘンイセイミミズではないか?」なんてことも書きましたが、それも定かではありません。『ミミズ図鑑』には「緑褐色の体色が特徴」とありますが、肉色なんですよね。ちなみに私が「マッチョ虹色川ミミズ」と呼んでいるミミズは体色ばバラエティーに富んでいまして。白っぽい奴もいれば、茶色っぽいやつも、翡翠色のやつなんかもいます。私的には渓流魚のように同じ種類でも環境によって様々な色合いのがいるような気がしています。一方で、複数の種をまとめて「マッチョ」と呼んでいる可能性も高いです。 長さは18㎝ぐらいでしょうか。 第18体節に雄性孔があるように見えます。頭の方にもちょっとした性徴が見られます。これらを見ると、ヘンイセイミミズとは矛盾していないようにも思えます。 他に3匹ほどヒトツモンミミズも確認。ほか「しまぐろミミズ(キクチミミズ?)」なども。ただ、全体的に多くはありませんでした。 これはあくまでも感覚でしかいないのですが、ヒトツモンミミズやフトスジミミズなどの表層種があまり出ていない時に限って、「マッチョ虹色川ミミズ」や「クリームオヨギデカミミズ」、そしてつまようじのような白っぽいミミズが出現する傾向を感じています。 なんとなくヒトツモンら表層種と、「マッチョ」や「クリーム」(浅層種ではないかと考えています)とは、出るタイミングが違うのではないかと、そんな印象を抱いています。
一夜明けて、朝。 段丘崖との接点に来ました。 アメリカザリガニが寝ていました。 この川ではもういる場所はだいたい把握できています。 そーっと川底の石をどかしていくと・・。 いましたいました。 こっちにも・・。 多かったのは、10㎝に満たなくて太さもつまようじより細いぐらいの、おそらくは「マッチョ虹色川ミミズ」の幼体です。いる場所には2、3匹が固まっています。これはおそらくですが、卵胞を産み落とされたところからさほど離れていないのでは・・?なんてことも考えています。 ちなみに表層種で一年生のヒトツモンミミズは一年しか生きませんから、今は成体の季節であり、小さな幼体は見られないのではないでしょうか。 一方、冬でも姿を見る「マッチョ虹色」は、ほぼ間違いなく越年性です。今このサイズの幼体はいつ頃、大人になるのでしょう。 大型の成体もいました。これは石をどかした状態です。体の半分は砂の中でした。 いつ見ても美しいミミズです。 こっちは尻尾だけ出していたやつ(石の下にいました)。 なんだか少し平べったい。そしてマッチョよりも太い・・というか大きいのか? そして色白です。 これは掘り出した状態。ずいぶん太いです。マッチョというよりも「クリームオヨギデカミミズ」にも似ている色白さ。長さは10㎝ほど。 いずれにせよ「マッチョ」とは違いそうですね。 そしてもう一匹、白っぽいのがいました。種類は不明ですが、「マッチョ」とは違う感じ。 ちなみに昨晩見たつまようじのような大きさの白っぽいミミズもいました。多分同じなんじゃないかなーと思っています。
妄想に妄想を重ねます。 根拠は全くないのですが、いる場所の傾向は付いています。 他の場所にもいるのかもしれませんが、少なくても同じ努力量では、この時期川ミミズたちの潜んでいる場所に傾向はあります。 底質を見れば察しはつくかもしれませんが、手がかりのひとつは水通しです。 もしかすると、水中でより多くの酸素を得たいがための選択なのかもしれません。 一方、一見すると食べ物は少なそうに見える場所です。そして思うに、実際に少なく成長も遅いのかもしれません。 一年生の表層種は、一気に成長して一年で死んでしまうのに対し、川の流れの中で暮らしている川ミミズたちは、成長が遅く、そして一年では死なないタイプなのかもしれません。 湧き水場の流れの底で採った卵胞から育てている我が家のツリミミズも、やはり一年以上生きています。
・食べ物が少ないこと ・成長が遅いこと ・寿命が長いこと
完全なる妄想ではありますが、なんとなく川の流れで暮らす川ミミズたちの輪郭がおぼろげながら見えてきたような・・そんな気になる、三度目の夏の観察でありました。◻︎〈若林〉
【お知らせ】川辺の自然観察をまとめた一冊、『武蔵野発 川っぷち生きもの観察記』発売中です!(アマゾンの販売ページはこちら) ★RIVER-WALK Vol.1~Vol.3発売中です!★
|