日は晴れ。寒い1日でした。
そして2年前の本日のことでした。 私が川ミミズの飼育をするきっかけとなった1日は・・。 この日は、探していた川ミミズの卵胞を(当時はまだ「らしきもの」を)、はじめて近所の湧水場で見つけた記念すべき日となりました。 そして・・ こんな感じで始まった卵胞からの川ミミズ飼育。 その初期の試行錯誤は、ヤマケイ新書『武蔵野発川っぷち生きもの観察記』に詳しく記しましたので、ご興味のある方は、ぜひご覧になってください。 【お知らせ】川辺の自然観察をまとめた一冊、『武蔵野発 川っぷち生きもの観察記』発売中です!(アマゾンの販売ページはこちら) さて。本の宣伝も済みましたので、その後の流れをざっくりと。 最終的に20個ぐらいの卵胞を2021年の1月から飼い始め、結構な数が孵化して赤ちゃんミミズが誕生したのですが、餌となる葉の集め方や、汚れてしまう水問題など、いろいろ上手くいかないまま、どんどん死んでしまい、夏には最後の1匹になってしまいました。その時、なぜか飼育の方法を閃きまして、それが良かったのか、もしくは最後の1匹がとにかく丈夫だったのかはわかりませんが、そのまま死なずに成長し、2021年の冬に、成体となったのです。 成体となったミミズは、卵胞を産むわ産むわ・・。この冬だけで50個ほどは産んだかと思います。ただ、そこからの孵化率は初年度よりも、高くないようにも思えました。それでも10匹ほどの赤ちゃんミミズは生まれ(ここら辺、不明です)、川ミミズにとって厳しい夏場を乗り越え、秋を越し、年末には、2世代目のミミズが7匹残り、そのうちの1匹が成体となったのです。 上が「ビッグマザー」や「始祖ミミズ」と呼んでいる大元の親ミミズ。下は2世代目の成体。ご覧の通り、おそらくはツリミミズ科と思わしき、7〜8㎝ほどのミミズです。まだ色の濃さで判別がつきますが、いずれ見分けがつかなくなってしまうのではないか・・。そんな心配をしながら年を越しました。 そして始祖ミミズ(の可能性のある卵胞)を飼い始めてから丸2年を経た本日、ケースをもうひとつ増やし、二段式にして始祖ミミズを隔離することにしたのです。始祖ミミズは現在、丸2年生きており、この寿命を把握するためです。 左が元々飼っていたケース、右が新たに用意したケースです。かつて一度、より観察しやすくするために使用したことがあったのですが、夏場であったこともあり?(ケースが理由だとすると、ちょっと怖いのですが)ちょっとミミズの具合が悪くなった過去もあり、眠らせていたのですが、ここで今一度、使ってみようかと思いました。 湧水を2㎝ほど入れて、そこに広いたてのムクノキの腐植を20枚、ケースの壁に貼り付けるように並べました。 こんな感じ。飼うだけならば、前面に貼り付けるのですが、今回は観察のしやすさに重きを置き、片面だけに集中させました。 そして飼っているケースの蓋を開けます。壁についている土のようなものはミミズのフンです。まあ土のようなもので、この土も家財として彼らは利用しているみたいです。 そしてとりあえず、新しいケースにミミズを移します。右上の黒くて大きいのが始祖ミミズです。全部で7匹写っていますが、この後にもう1匹見つけまして、始祖ミミズ+7匹の子ミミズを確認しました。 確認後、始祖ミミズだけを元のケースに戻します。 長生きしてくださいね。 そして新しいケースには、子ミミズを・・。 1匹目 2匹目(成体) 3匹目 4匹目 5匹目 6匹目(成体)。もう1匹は写せていませんでした・・。 2匹の成体は、この冬にも卵胞を産むのではないでしょうか。それをクリアケースでぜひ観察してみたいと思っているんです。 片面にムクノキの腐植を貼り付けたクリアケース。 こんな感じにしました。二段ベッド方式で、下段には始祖ミミズが発泡に包まれたケースの中に入っています。観察ケースは上段に。発泡ボックスを二重にして外気温の影響を受けにくくします。今回は観察を重視したいため、一面だけカッターで切り取りました。 上から見るとこんな感じ。観察用具も治りました。・・が、発泡がでかい。置き場が・・。 そして上に蓋をすると、こんな感じ。 観察しない時は、切り取った部分も閉じることができます。その上から銀カバーをかけて暗所化と保温の足しに。 横から見ると、こんな感じ。 これでいつでも観察することができます。 仕事の合間にちらり、食事の合間にちらり・・。 さっそくミミズが腐植を食べているシーンも観察することができました。 卵胞を産み落とすシーンを観察するのが楽しみです。〈若林〉□
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