寒い一日。明日は近年、最強クラスの寒波とのこと。埼玉南部の事務所では、すでに寝袋なしには作業できないほどの冷え込みです。 さて。 そんな寒さの中でも、川ミミズの観察はちょこちょこと。 週末の夜も少しだけ観察してきました。 ミズムシ。交尾前の抱きかかえ、でしょうか? 15分ほど歩いて、ミミズは死骸が一つのみ。寒くて冷たい風も吹いていましたので、今日はいないかなーと諦めかけたそのとき・・。 流れの中に・・おった。 長さは7㎝ほどでしょうか。よく死んでいるミミズに比べて、細長いタイプです。この、細長いタイプは、(同じ種類か不明ですが)元気な状態で見つかることが多いです。 思えば、私の注目している川ミミズは、ほとんどがサイズの差こそあれ、細長いタイプなんですよね。日本最大の長さを誇る(1mほど)ハッタジュズイミミズは、田んぼの中など、泥混じりの水中で暮らしているミミズですが、この体の大きさは、少しの食べ物から効率よく栄養を摂るための適応であったかと思います。そう考えると、川の水中で観察できるミミズの特徴が、細長い体であることは矛盾しないようにも思えます。 さて。 健康に見える成体でした。見つけたときは、流れの中のアオミドロに頭を突っ込んで休んでいましたが、光を当てたことで、嫌がったのか、アオミドロから抜け出し流下しました。 動きは緩慢。のそのそとゆったり動いていました。 石の下にするすると・・。 入ったと思ったら出てきたり・・。 しばらく光を当てずに放っておくと、やはり流れの中のアオミドロでじっとしていました。 満足です・・。
それにしても。 川ミミズの這い出し観察ってゼロかイチかってことが、とても多いんですよね。生きもの観察って、1匹見つけると、目が慣れて複数匹見つかったりするものなんですが、川ミミズの場合、本当に一期一会の出会いといいますか、全然いる気配のないところに、突如ポカっと現れたりします。再現性の乏しさこそが、魅力でもあるのですが、ちょっと不思議な感じがしています。 何か私自身、大きな思い違いをしているような・・そんな気になることもしばしば。 キツネかタヌキに化かされているような気がします。〈若林〉□
【お知らせ】川辺の自然観察をまとめた一冊、『武蔵野発 川っぷち生きもの観察記』発売中です!(アマゾンの販売ページはこちら) |