今日は仕事で東品川へ行ってきました。

行き先は品川シーサイドだったのですが、京急の青物横丁から適当に海へ向かって歩いて、行きはまあよかったのですが、帰りもまた適当に太陽の向きを見ながら青物横丁に戻ろうとしたら炎天下、軽く迷いながら行き着いたのは、鮫洲駅でした。

ここにあるラーメン屋さんは、今からん十年前の大学生時代、本当によく通ったラーメン屋でして。どれひさしぶりに食べてみようと・・。

名物のネギラーメン。

学生時代は午前中から近くの区民プールに行って泳いでは「ネギチャーシューキムチの大盛り脂多めでネギトリプル」なんていう、今では考えられないトッピングを食らってはノソノソと講義に行き、涼しい大講義室ですやすやと午睡を楽しむ日々・・。

久々のラーメンは少々しょっぱくも感じましたが、当時の雰囲気もあり、なによりもラーメン越しに見る薄暗い厨房と入口付近の風景は学生時代のままで、瞬間的にタイムトリップ・・。

数年前に、中禅寺湖で一人竿を振っているときにも感じた、どこかをぐるりと一周して戻ってきた感覚を味わいました(中禅寺湖もまた、学生時代に一時期を過ごした場所なのです)。懐かしくもあり、苦くもあり(私の懐かしい記憶は、なぜだかどこか決まって少し苦いのです・・)。

人生は面白いですよね。

なぜだかふと、就職活動で相手をしてくれた一人編プロの方が言った言葉を思い出し・・。

「いいから大手出版社を目指しなよ。大手じゃなくても版元を。どこもダメだったらまたきなよ」

あの方、さすがにもう現役ではないよな。

生活は楽ではなさそうだったけど、小さな矜持と生きがいのような何かは感じたな。

ハッ・・と気づくと、レンゲでしょっぱいスープを無意識にすすり続けてました。いかん。

学生時代は器の底に溜まった、たっぷりの黒胡椒を見ながら飲み干しておりましたが、さすがに今はレンゲを置いて汗を垂らしながら外に出ました。

プール帰りに感じた柔らかな風を期待しましたが、それ以上に肌を刺す日差しが強烈で、逃げるように駅舎の階段を上ったのでした。〈若林〉□

 

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