1月4日。本日より2024年の仕事始めです。

年末年始は自宅にこもり、一冊の本を読みました。

ピーター・マシーセンの『雪豹』です(芹沢高志訳/ハヤカワ文庫)。

チベット仏教に傾倒する著者が、著名な動物学者であるジョージ・シャラーとともに、仏教の聖地であるドルポ地方に向かい戻るまでの日記を元にしたノンフィクション。

目的はヒマラヤアオヒツジの繁殖行動調査への同行。ではあるが、著者にとっては同地方に生息する幻の野生動物ユキヒョウに想いを馳せつつ自らのあるべき道を探す「巡礼」の旅だった。

私がひさびさにこの本を手に取ったきっかけは、山と溪谷社いきもの部のブチョーwさんによるユキヒョウ探訪記「56歳。わたしはアルタイ山脈にユキヒョウを探す旅に出た」でした(noteで読むことができます。こちらからどうぞ)。

探訪記の内容はぜひnoteでお楽しみいただくとして、改めて『雪豹』を読み、色々と感じ入ることがありました。

頭では、ここまでせっかくやってきたのだし、がっかりするのが当然だとも思う。だが、私はそう感じない。がっかりしているとも言えるし、そうでないとも言える。雪豹がいること、ここにいること、その霜白の瞳が山から私たちを見つめていることーーそれで充分なのだ。(『雪豹』より引用)

『雪豹』を読みながら私の頭に浮かぶのは、2011年3月中旬、雑誌『世界の怪魚釣りマガジン』の取材でインド北部のラムガンガ川へと向かう、青と白の風景でした。

本日、南寄りの風吹く近所の川で。

あの動物たちは近くにいるようです。

今は探すよりも見ないことで感じていたい。なぜだかそんな気持ちになりました。

 

本年も、よろしくお願いいたします。〈若林〉□

 

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