ふと、自然界において自分が異物であると感じる。元々はその一員のはずなのに、いつの間にか大きくはみ出してしまった気になって孤独を感じる。動物を神と見たて、人のように振る舞わせ、似た考えを持つ仲間だと認める神謡には、そんな孤独感を癒す効果があるように思う。魚と対話する釣りにもきっと。(1978年 岩波文庫※初出は1923年)