今日は南寄りの強風が吹きました。この風が吹くと、そわそわする人は多いのではないでしょうか。春に呼ばれるとでも言いましょうか、やたらと前向きになったりヤル気をもたげたり。

そんな本日1月9日より1月13日(土)までの5日間、JR千駄ヶ谷駅から徒歩6分のランドリーグラフィックスギャラリーで、福田幸広さんの写真展「アナグマはクマではありません」が催されています。

この展示会、昨年の12月にも催されておりました。同名の写真集の発売を記念しての展示会。お仕事でご一緒したカメラマンさんに教えてもらい、一緒に観に行ってきました。

折しも、上野のシャンシャンが公開されると話題になっていた頃のこと。もちろん、パンダの赤ちゃんがカワイイことに間違いはないのですが、この写真展でお披露目されているアナグマの赤ちゃんも負けてはいないなと。いや、この可愛さはシャンシャンをも超えてもいるのではないかと。それが本州にも棲んでいる野生動物なのだと。そんなことを考えて、ひどく心打たれてしまったのです。

なにせこれでもかとアナグマの魅力が写し撮られているのです。なにせ真正面のポートレイトあり、土まみれの顔あり、肉球あり、長い胴体も背中の曲線も可愛らしく、ときに猛々しく、そしてやはりどこかのんびりしているようで、しばらくの間、見入ってしまいました。

福田幸広さんのアナグマ愛、撮影に寄せる情熱のほどは、写真集『アナグマはクマではありません』にも書かれていますので、ぜひそちらをご覧になってください。

これでもかとアナグマの魅力が収められた一冊。

そして帯の英字にもありますように、ニホンアナグマの知られざる生活を明かした貴重な学術的資料でもあります。

その愛は、ここで語らずとも写真集の帯に書かれた章立てを見るだけで、伝わるかと思います。

ジェジェジェビームって・・・。

 

ちなみに私、昨年の夏に、北関東の渓流で、2頭のアナグマが連れだって走る姿を目にしました。

あ、アナグマだ。アナグマだよね、いまの・・。

そのときは、それぐらいのことでした。

でもこの写真展の巣穴の土を見て、ずいぶんと湿っているなー・・なんて思ったそのとき、夏に渓で見た2頭のアナグマがドドド・・と脳裏を駆け抜けたのです。

出会いは一瞬だったけど、自分の目で彼らの生活を見られるわけではないけれど、きっとあのアナグマも・・なんて想像を繋げていくことで、とても豊かな気持ちになれる。

そんなよい時間でした。〈若林〉□