いよいよ発売間近。

今週末に発売となる渓流釣り本『RIVER-WALK Vol.2』について、少しずつ内容をご紹介させていただいております。

 

題して「RIVER-WALK Vol.2はこんな本」。

第四回目となる今回は・・。

リバーウォークの全体的なコンセプトとでも言いましょうか、〝釣る〟だけじゃない釣りの提案です。

つまり、釣果だけを追い求めるのではなく、釣りをしている川時間そのものを楽しむことが、こと素晴らしい自然に抱かれて遊ぶ渓流釣りの場合、大切なことなんじゃないかと。

そんなリバーウォークのコンセプトをダイレクトにお伝えする記事について、ご紹介させてください。

もっと川時間を楽しむ釣りへ。

川時間を楽しむ釣行記となっております。

そのなかの目玉となる記事がこちらです。

タイトルは『雨に遡る諏訪の鱒。』

文章は宮崎紀幸さん。

宮崎さんと言えば創刊号の『RIVER-WALK First Issue』にもご登場いただき、その際は、ご自身の大好きなシングルモルトの蒸溜所がある北海道余市での釣りをご紹介してくださいました。

タイトルは『余市川の鱒はモルトグラスを泳ぐ。』

素敵なタイトルです。

その記事は、ご覧のような、道南ではとても珍しいオショロコマの尺超えを立て続けに2匹釣りあげたレポートとなっております。

某有名釣具店の店主はこの記事をいたく気に入ってくださり、宮崎さんに「ヨイチ」というニックネームをつけてくれたほど。

 

Vol.2となる今号の記事のタイトルは『雨に遡る諏訪の鱒。』

こちらも素敵なタイトルです。

狙った魚は、長野県諏訪湖から川に遡上する〝遡(ノボリ)〟という魚です。

諏訪マスとも呼ばれています。

〝遡〟とは、形態的にはアマゴ・サツキマスに含まれる魚です。

 

少し説明をしますと、渓流にいるヤマメとアマゴ。これらは学術的には同じ種とされていて、見た目の違いは体側に赤い点があるかないか、なんですね。ヤマメはなし、アマゴはあり。

そして双方とも、そのうちの一部は海に降ります。

ヤマメが海に降ったものはサクラマス。

アマゴが海に降ったものはサツキマス。

こう呼ばれています。

海に降るとたくさんエサを食べることができますから大型化します。

そして北海道や東北の鮭のように、産卵のために再び川へと戻ってきます。

これはサクラマス。

 

〝遡〟は文字通り、諏訪湖から遡上する魚です。

 

小さな頃は川で生活をして、その一部は海の代わりに諏訪湖に降ります。

そして大型化して、再び川へと溯上します。

海の代わりに湖に降り大型化するヤマメ・アマゴの仲間といえば、琵琶湖のビワマスが有名ですが、〝遡〟は、その諏訪湖版とでもいいましょうか・・。

説明が長くなりましたが、この記事は宮崎さんが、そんな〝遡〟を狙った釣行記となっています。

この記事、一度きりの釣行をレポートしたものではありません。

宮崎さんと〝遡〟との出会いはかれこれ10年も前に遡ります。

友人のお父さんが住んでいる諏訪に毎年のように遊びにいくなかで、宮崎さんは、この〝遡〟という魚を少しずつ知っていきます。

思い出したり、忘れたり、この魚の新たな知識を得てまた気にしたり・・。

そして、とっても気になる存在になっていくのです。

なんというか、私はその過程こそがとてもいいな、と思いました。

 

記事は私も同行させていただきました、ある夏の台風直後の一日を中心に展開しています。

大雨による大増水でしたが、この記事のタイトルは「雨に遡る諏訪の鱒。」

上の写真は〝遡〟になり損ねたかもしれない、その当日に釣れた立派なアマゴです。

ぜひ、じっくりと読んでいただけますように。□〈若林〉

 

【販売について】

RIVER-WALK Vol.2の発売は2018年1月20~22日です(19日都内発送)。

書店に事前にご注文をいただくことで、発売と同時にご購入いただくことができます。

詳しくはこちらをご参照ください。