今日もぐずついた空模様。

でも過ごしやすいといえば過ごしやすい陽気です。

近くの川では夏を越したアユを狙う釣り人が並ぶこの頃。

この辺りは今から6000年ほど前の縄文時代前期の一時、ちょうど川の河口部から海の内湾にあたっていた所だったようで、周囲にはヤマトシジミなどの貝塚が多数発掘されています。

「ちょっとそこまでスズキ突きに行ってくるわー」の世界ですね。

極めてざっくりとした歴史観?ですが、そこだけ切り取るとうらやましい・・。

でも、目の前の川を見ながら、そんなことを想像できるのはぜいたくなことです。

そして今でも海から30~40㎞、はるばるとアユやらスズキやらハゼやらがやってきます。おそらく一年たりとも途切れることなく、毎年毎年綿々と・・。

 

近所にそんな暮らしを教えてくれる小さな展示館があり、行ってきました。

こんな感じ。我々の所は古入間湾に含まれます。

ちなみにその頃は温暖さながらで、今よりも平均して2℃ほど気温が高かったようで、そのために先の氷河期につくられた巨大な氷河が溶けたため、海面が急上昇してこのように内陸まで海が入り込んできたのだそう。「縄文海進」ですね。

温暖とはいえ、川の行く先はちょっとした山ですから、イワナやヤマメだっていたわけで(おそらくはサケも)、サクラマスやサケの溯上なんかも見ることができたのか、できなかったのか・・。ここらへんでは、その証拠となる発掘は残念ながらなさそうです(サケ科魚類の骨は、そもそも残りづらいそうなのですが)。

ここいらへんで縄文人の皆さんが食べていた物はこちら。

東北や北海道に行けば、魚はサケが特に重要になってくるのだと思いますが、こちらではスズキやクロダイ。内湾の遠浅の汽水・・といった雰囲気ですね。

 

こんな生活があったよう。

縄文時代の生活直結型トリ部ですね。

これこれ! 「ちょっとそこまでスズキ突きに行ってくるわー」・・ってやつ。うらやましい。

でもあんな丸木舟の上に立って魚を突くことなんてできるのだろうか? SUPみたいなものなのか・・。

ドローンからの映像・・。

左の入江が我が川の河口です。

獲物はこんな感じ。スズキとフナです。

河口から丸木舟で川を上ったり下ったりしていたのでしょう。

外に出ると、復元された竪穴式住居がありました。

薄暗いご自宅を覗くと・・。

いたぁ!・・いままさに「ちょっとそこまでスズキ突きいってくるわー!」状態? いや腰の魚籠が小さいから違うか・・。それにしても不思議と温かみのある屋内でした。〈若林〉□

 

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