そろりそろりと年末を感じてそわそわしているこの頃ですが、川にはちょいちょい足を運んでおりまして・・。 トリたてて驚くべきことも起こらず、これが自然なのだよなあと妙な感慨にふけったりしております。地味な変化こそ自然の醍醐味、なのかもしれません。そして地味な変化に日々親しんでいると、その中に味わいのようなものを見出したりもして・・。これが「わび・さび」というものでしょうか。 さて。 コガモの羽が、だいぶ色づいてきました。 川原にはチドリが戻ってきましたよ。レンズを通してみるとイソシギよりも小さく見えるのに、肉眼だと大きく見える。なぜだろう。 ツグミも戻ってきました。 キジを見たのは初夏以来。 驚いて対岸に飛び去ってしまった。 羽根など一枚も落とさずに・・ 藪へと消えていきました。 猛禽はトビ。 やはりカラスが仕かけていきました。 猛禽を意識するようになってから、トリの群れがイワシの群れに見えてきた。 これはカワラバト。 ナブラ発生!みたいな感じです。こちらはムクドリ。こんな群れに突っ込んでいくハイタカを観てみたいものです。 オオフサモの群落。流れ着いて、そこで牛の舌のように伸びていく。メダカやカダヤシ、グッピーの隠れ家になっている。 やや大型のタヌキかイヌか? そして目立つシラサギ。今年はオオタカがまだ来ません。昨年は11月30日に、コサギを食べるシーンを目撃しましたが、それ以前にも何羽も食べていたであろう食痕を見つけましたから・・今年はまだ来ていないのでしょう。狩場を替えてしまったのでしょうか。 だからなのかシラサギが目立ちます。こちらはダイサギ。 まだ瀬に残る落ちアユを狙って、派手な狩りを続けています。 どんだけいるのよ? つるんで闊歩したり・・ 写し鏡のような、ダイサギとコサギのフォーメーション。きっとこの2種類は、共存共栄の関係を結んでいるのでしょう。 ・・と、思いきや。コサギがデッカイ落ちアユを捕えた瞬間にダイサギたちが襲い掛かりました。おらおら~! おぅらぁ~! ギャわッ! まるでプロ野球珍プレー好プレーの星野仙一のような・・ たまらず口から落としたアユを、ダイサギが横取りしてしまいました。 あ、おらのアユ~! 興奮すると怪鳥ですね。 返してけろ~・・ んぐっ ぐえーっ・・ ごごご・・ ああ・・。
コサギがダイサギと一緒にいるのは、おそらくは天敵を怖れてのことでしょう。サギ類は飛び立つ瞬間、両羽根で風をつかまなければならないので、その分だけ遅れてしまいますから、天敵の襲来を避けるには4つの目で見張る方が有利なのではないでしょうか。ただ、コサギ同士だと魚の獲り方が同じであることから競合関係が生まれてしまう(ダイサギ同士は意外に近くにいる)。エサが豊富にあれば群れるけど、そうでなければコサギは単独もしくはダイサギとのペアが多いように感じます。 が、コサギには相棒とするダイサギを慎重に選ぶ必要もありそうです。 仲間などないのです。〈若林〉□
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