昨日、今日と、雨後のよいお天気。ある程度、日々同じ場所をルーティン的に観察しておりますと、季節のギアがシフトすると言いますか、さまざまな変化を感じるタイミングがあります。 昨日や今日は、春のそんなタイミングだったように思います。 まず昨日は潟にハタキのためにコイが今年初めて集結した一日でした。 昨年は4月23日でした(過去ブログ【潟に期待】参照)。 そして5月22日に、前日に降った大雨による増水で、一気に潟に数百匹は下らないコイが大量に遡上してきたのです(過去ブログ【潟開き】参照)。 昨日は4月15日ですから、集結日としては8日前倒し。 まるでイトウが滑滝を登るような‥。 豪快な姿が事務所から徒歩0分で観察することができます。 くーっ! いいしぶき。 とはいえ、登れるのは潟の入口まで。そこから先に侵入するには、増水の手助けがなければなりません。マス類の産卵遡上でも似たようなことが言えるかと思うのですが、成熟してスタンバイOKとなっても、「呼び水」のようなきっかけが必要なんです。潟の場合は物理的に水位が低く登れませんので。春の大雨に期待です。 ちなみにここは埼玉県ですが、潮の干満も水位には影響を及ぼします。もちろん塩水は入ってこないでしょうが、下流の水位が上がることで、川の水が排出されずに溜まっていく感じにじわじわと水位があがります。 ただそれは一瞬、数時間のこと。やはり雨による増水が呼び水となることでしょう。 さて。 冬の間、潟にいたコガモたちは旅立ったかと思いきや、おそらく渡りの中継地点とされてもいるのでしょう。結構、コガモたちが潟を利用しています。 潟の上流では飾り羽を伸ばしたコサギが、動き始めたドジョウやエビを盛んに追い回しておりました。 バシュッと。 太ったドジョウをゲット! ごっくん。滋養満点。 ふわぁー‥きたーッ!! きくぅ‥。 川では痩せこけてフラフラしたニゴイ。産卵後の疲弊でしょうか。尻尾が黒かったのでオスかと思いましたが、追星はありませんでした。 いっぽう、これでもかと肥えているファットさん。 これはまた同水系の別の川なのですが、25㎝ほどのボラの大群が遡上。 ニゴイの産卵行動(同サイズのオス同士のつばぜり合い)も観察することができました。 オニグルミの葉も、日ごとにもりもりと。 この川ではイワツバメの観察をしているのですが‥。 同じ場所にヒメアマツバメもおりました! そして川沿いの耕地では‥ ハシボソガラスがモグラを襲ってる!! モグラは隙あらば逃げようと動き回りますが、最後は脚に掴まれて飛び去っていきました。 ハシボソガラスも営巣期だったかと思いますが、昨日、ムクドリ?たちが、盛んに警戒する時のような声をカラスに向けていたんです。この時期は特に、そんな時期なのかもしれません。 クサガメも動き回っておりました。 30分ほどニゴイを観察して帰ろうと思ったら、先ほどモグラを襲っていたカラスが‥。 しばらくモグラを突いて食べるのを観察していたのですが、最後はモグラを置いたまま、飛び去ってしまいました。 モグラは顔の周りだけ突かれ、一部食われて絶命しておりました。 ハシボソガラスはタカ類のように爪やクチバシが鋭くないからか‥。それともモグラの皮が硬いのか‥。ほぼ身体はそのままでした。手の大きさが目立ちます。なんで襲われてしまったのだろう。ちょうど穴から顔を出した時に突かれてしまったのか。 動くモグラを見たのは初めてでした。 それぞれの動物たちが、それぞれ動きを活発化させている。 そんな季節のギアシフトを感じた昨日今日でありました。〈若林〉□
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