今日も晴れ。とても暑い一日でした。

少し空いた時間を利用して、いつもとは違う水系の川に足を伸ばしてまいりました。

目的は‥このところこればっかりですが水生ミミズです‥。

※今回もセンシティブな画像が登場します‥。苦手な方はそっとウィンドウをお閉じになってください‥。

目指したのは、普段観察している川と同じぐらいの川幅と水深を持ち、そして瀬とトロ場が交互にあらわれる小規模河川です。まずは、あえて似た環境に思える川にアプローチして、果たして同じような場所にいるものか? それを知りたいと思ったのです。

さっそく、黒川虫の巣を発見。いい傾向です。

私がこれまでの観察で得た感触では、マッチョ虹色水生ミミズがいる所は次のような環境です。

☆2~3㎝の小石が敷き詰められ、その下には砂利混じりの砂の層がある。

☆瀬やトロ尻など、水が砂利や砂の間を通り抜けるような、多少の流れがきいている。

☆底砂利はある程度、柔らかい。

そして、よく一緒にいる生き物は・・

☆黒川虫

☆シジミ

☆ヒル

☆ヒラタドロムシの幼虫

となります。上記4種がいる場所は、なかなかチャンスありなのでは‥と感じております。

いきなり黒川虫を見つけたと思ったら・・

すぐにヒルも発見。

そして続けざまにヒラタドロムシの幼虫も!

シジミの殻も見つけました。

ここまでものの10分ほど。基礎的な条件が揃いました。

今回はライター仲間でもある宮崎さんも同行してくださいまして、彼もまた水生ミミズの魅力にとりつかれつつある(?)ひとり‥。

その宮崎さんが、いきなり良いシジミ場を見つけました。

こんな感じの砂比率が高い岸際。シジミの殻が何枚か沈んでいました。

そしてすぐに生きているシジミを発見! 

普段の川よりも大型のシジミもおりました。

しばらくその周りをほじほじしましたが、ミミズはおらず‥。次の場所へ移動します。

途中でなんと、ナマズの子どもも見つけました!

3㎝ほど、これは可愛い。

続いてこんな場所を掘り掘り‥。

水生ミミズはシジミとの親和性が高いので、シジミの殻が落ちていることも水生ミミズを探すきっかけにはなりそうです。

ここでもシジミとカワニナ?を見つけました。

こんな感じに表面の小石をのけると砂地が出てきます。

でもミミズはおらず‥。

カラスの羽が落ちてました。カラスの動向にも注目をしていましたが、川辺には降り立たず。

次に来たのがこんな場所。川の中央にあるボサの下手。少し流れが緩んで砂比率が高まっているような所です。

シジミの殻もあります。これはチャンスのはず・・。

ヒラタドロムシもおりました。ヒルも黒川虫もヒラタカゲロウの幼虫もおりました。やや流れが緩いかもしれませんが、条件的にはピッタリです。

そーっとそーっと、砂浜で遊ぶ棒倒しのように表面の小石や砂利を取り除いていく私。これまでの経験上、ガシガシ手で掘っていくと、異変に気づいた水生ミミズは素早い横移動で逃げてしまうのではないかと思っておりまして‥静かにそっと表層の礫や小石を除けていくほうが見つけられるのではないかと思っているのです。

ですが・・おらず。

条件はマッチしていましたが、やはりそんなには多くはないのかもしれません。もしくは普段の川が特殊なのかも‥?

やや諦めかけたその時です。

 

この男が動く。

「重機、使う?」と宮崎さん。

言うなりさくさくと掘り始めました。

あまり流れがきいていないので、このようにすぐに濁ってしまいます。

ちょっとこれじゃミミズがいたとしても見つからないよなー・・なんて思っておりましたところ、少しずつ澄んでいく砂底に向け、宮崎さんが鋭い声を発しました。

「いたっ!!」

おったー!!

いました。これはうれしい水生ミミズです。

やっぱりいるべく所にはいるんだ‥。

長さは7~8㎝ぐらい? マッチョ虹色水生ミミズほどの太さや長さはありませんが、運動能力はしっかり備わっているタイプ。マッチョです。そしてわずかながらも虹色を有しているではありませんか!

太さは2mmぐらい。細いけどマッチョでよく動く。

宮崎「細マッチョやな!」

ほ‥細マッチョ!?

現代のモテ男を目指すならぜひとも獲得したい細マッチョ‥。そうか、細マッチョか‥。細マッチョ‥。

命名「細マッチョ虹色水生ミミズ」

動きの機敏な細マッチョ。

虹色美しき細マッチョ。

柔軟性にも富んでいる細マッチョ‥。

細マッチョ虹色水生ミミズ‥ありがとうございます!!

感謝を込めてリリース。

それにしても重機(シャベルです)は持ち込むわ、「細マッチョ」というキャッチーな命名はするわで大活躍の宮崎さん。水生ミミズ探しの飲みこみの早さもさすがです‥。

宮崎「またいたっ!!!」

!! なんという男! もはや彼の目から逃れることのできる水生ミミズはいないのか‥!?

 

いや‥。

うどんの切れ端が流れておりました。

それにしても貴重な一匹でした。

ハチマキ(環帯)が出てたから、あれで大人ということなのかな? だとすると、本家マッチョ虹色水生ミミズと細マッチョ虹色水生ミミズは違うミミズということにもなるのかならないのか‥?

いやぁ‥水生ミミズって本当にいいもんですね‥。〈若林〉□

 

★RIVER-WALK Vol.1~Vol.3発売中です!★