本日は晴れ。とても暑い一日です。車外温度で35℃となっておりました‥。 昨日はまとまった雨がザッと降ったので、このコロナ禍以来、久しぶりに近所の川にシーバスを釣りに行きました。 結果は釣れず‥でしたが、ひさびさに手元にいつドスンッと来るのではないかというドキドキ感を味わうことができ、やはりシーバス釣りって面白いな‥と再確認した次第です。また行こう。 さて。 このところ、延々とこのブログでは水生ミミズについての話題で進めてきましたが・・なかなか次の展開へと進まずミミズ沼にハマっている感がございます。 当ブログ・・というか、日々の川歩きがてらの自然観察は、本当に私の興味の赴くままに、ただただ欲求を満たすがごとく観散らしているのですが、私的にはこの水生ミミズとの出会いが気に入っているんです。 冬場はもっぱらカモなどの水鳥とタヌキやイタチの足跡や食痕、溜めフンなどを観察してきましたが、春になってマルタウグイが川に遡上してくるあたりになると、タヌキやイタチを観察するには川側の藪が深くなってきたこともありまして、水中へと観察を移しました。 コイやマルタウグイを観察しているうちに、ニゴイの産卵行動がサケ科魚類の産卵行動ととてもよく似ていることに気づき、しばらくはニゴイの産卵行動に夢中になりました。 ニゴイの産卵が一段落するころ、ちょっとだけ卵を観察したいと思い、ニゴイの産卵場を少しだけ掘ってみたところ、卵も見つけることができましたが、それ以上に驚いたのはシジミが出てきたんですね。そしてその時、同時に運命の出会いが・・。 そう、ビカビカに輝く虹色水生ミミズに出会うことができたのです。 水中にミミズが棲んでいることにも驚きましたが、それよりも流れのきいた砂利底にいて、運動能力が高く、そこそこの大きさがあり、そして虹色に輝くミミズということで、一気に惹きつけられまして、いくつかの場所を探しました。 探しながら、いくつかのことがわかってきました。 より流速の速いニゴイの産卵場とも重なっているけど、より流速の遅いシジミの生息場とも重なっていて、しかもカラスが石をひっくり返してどうやら水生ミミズを食べていることもわかりました。カラス、ニゴイ、シジミ、水生ミミズ‥と、鳥、魚、貝、虫がつながり、ひとつの小さな関係性を知ることができたのです。 で、それから連日のブログ投稿のように、ミミズを探して砂利底を掘る日々‥(※一日中、掘っているわけではありません)。 今のところ、ざっと7種類の水生ミミズがそれぞれ少しずつ生息場所を変えて棲んでいるのだろう・・というところまでわかってきています。 さらに陸生ミミズを水中に入れると水生ミミズのように砂利底に潜っていく?ということも・・(あまりに謎すぎるので保留しておきます)。
長い前置きとなりました。 あらためて、言い分けのように長々と説明させていただきましたのは、単にあのニョロニョロが好きだから・・というわけではなく(むしろ少しニガテです)、ニゴイからのシジミからの流れに加えてカラスも絡んできた、その関係性への興味がベースにあるということを改めてお伝えしておこうと思ったわけです。 で、本日も少しだけ・・(※相変わらずセンシティブな画像が連なります。。)
昨日の雨でできた水たまりにて。 雨後になると多くのミミズが道路で死んでしまいますが、それもまだまだナゾなのだそう。このように水で死んでしまう陸生ミミズも多いんでしょうけどね‥。 イワツバメのヒナがだいぶ大きくなってきたような気がします。 一昨日ぐらいからカワトンボの姿を良く見るようになりました。 とても暑いので、ミドリガメも川に浸かってますね。 お! いたいた。カラスが浅場に。水生ミミズ狩り、でしょうか?・・。 石をひっくり返しています。ミミズというよりも黒川虫がメインの行動なのだと思います。 まだまだ子どもの顔つきです。 白目をむいて水浴び中。 白目は怖いけど・・ 目を開けると可愛い! なんとなく・・ですが、水生ミミズ狩りなど、親だか兄弟だかが教えているような気がするんですよね。カラスについてもほとんど知らないので、今度、本で調べてみたいと思います。 本日はこれまで見ていなかった場所にて。 おおよその目安をつけて探してみました。 まずはこんな場所。流れは右下から左上に向かっています。チャラ瀬から淵への落ち込みですね。その落ち込む手前となる瀬尻を狙います。おそらく水生ミミズのいる場所のひとつのポイントは砂利や砂の中に水の流れが通っていること。掘ると湧き上がるニゴリがすぐに下流へと流れてくれるような場所です。 少し掘るといました。 これは「くるんくるん水生ミミズ」。細長くてひ弱なかんじなのに、意外にも流れのきいた所にいます。 今の場所を振り返るとこんな感じ。手前から奥に向かって流れています。左が本流、右は分流。流れは本流とは別に、写真手前のチャラ瀬を左から右へと流れ、右側の分流となる淵に落ち込む形となっています。 陸生植物が生えているすぐ横の浅瀬。表面には水があまり流れていないように見えますが、こんな所は砂利の中に流れが通っていると思っています。そして川の中央の中州にも関わらず植物が生えているということは、そこそこ安定した環境ということです。これが草が生えておらず砂利だけだとしたら、ちょっと前の大雨によってできた砂利だまりということも考えられますが、陸生植物が生えているということは、ある程度この状況が続いていることを意味します。 それも水生ミミズの生息場には案外重要なのかも・・なんてことを思っています。 掘るといきなり、ガガンボの幼虫が出てまいりました。水生ミミズは平気なくせに、これは結構ニガテでして、これまでは一度も写真もアップしてきませんでしたが、案外慣れてきたといいますか・・。 同時に採れた黒川虫とのキモカワツーショット。いや、ガガンボは可愛くないな‥。 そしていましたー。これは掘りだしたものを砂利底に置いて撮影していますが、13㎝ほどの「水生ドバミミズ」かな。環帯があるからこれでもオトナなのでしょうが、マッチョ虹色水生ミミズの輝きはありません。 そして長さ13mmほどの白いトビケラの幼虫。はじめて見ました。なんだろう‥。 で、もう少し掘り掘りしていきますと‥。小石と砂の断面がポロッと崩れ落ちたところで・・ おった・・。お分かりになりますでしょうか? これは正真正銘、水生ミミズがいる層を表しています。表面にある小石(この場所では水面に出てました)の下にある砂と砂利の入り混じった層にいます。でもミミズがいる場所も湿ってはおりますが水面よりは高い位置。もちろん少し雨が降って増水すればこの中瀬は完全に水没します。 小型の「オレンジハチマキ水生ミミズ」でした。 さらに、まるで化石を掘り出すかのように、慎重に・・ 少しずつ、少しずつ崩していきますと‥。 おった! 結構デカい!! いる層は先ほどとほぼ同じです。 15~16㎝ほどはありましたでしょうか。明らかに初めて見るタイプ。 頭が太くてぶよぶよ。環帯は目立たないけどあり。太さは5~6mm。後半はクガビルみたいに平べったくも見えます。 気持ちよく・・はない。そしてマッチョではなく、運動能力もやや今一つ。でもグイグイ進んではいきます。 うーむ・・。 水中に入れると尾をくるんと丸めて、まるでテズルモズルのよう・・。 自分の存在を「?」で表現。 このままズイズイと潜っていきました。 命名「非マッチョテズルモズル水生ミミズ」 やはり・・いる所にはいるな・・。 さらに少しだけ上流側の薄皮一枚水が流れている所。表層の石をどかすと良質な砂地が現れて・・。 またいた。本日2匹目の「オレンジハチマキ水生ミミズ」。 マッチョ虹色水生ミミズの次に好きな水生ミミズです。イソメのようにボディが節ばってざらざらしているのも、他の水生ミミズにはあまり目立たない特徴です。 穴からはいだし、すぐ横の石の下に潜っていきました。 陸生植物に頼らない場所でも探してみようと、ほんの少し下流のチャラ瀬から早瀬への落ち込みも探ります。 こんな感じのオープンエリア。流れは左手前から右奥へと進んでいきますが、写真中央では左から右へと、いわゆるナマズの好スポットでもある「横流れ」という地形です。ナマズはチャラ瀬から落ち込む瀬で待ち構えて、上流から流れてくる小魚を捕食しているようです。 陸生植物の近くよりも、流れは強く、小石は大きめ。少し掘ると・・。 いましたー。なんとなくハチマキはオレンジ気味で、虹色もあり、長さは10㎝ほど。表面のざらざらは目立たなかったので「オレンジハチマキ水生ミミズ」ではないと思うのですが、「マッチョ虹色水生ミミズ」ほどビカビカではないな・・。 でも、なかなかに美しきミミズでありました。
・・と、こんな感じに、ある程度居場所の傾向がつかめてきました。 ちょっと長くなりすぎましたので、足早に・・。 ここで・・ 「くるんくるん水生ミミズ」と・・ 小型の「富山ブラック水生シマミミズ」を見つけ・・ シジミも発見。
実はシジミは、結構有力な指標を見つけております。 こちら。おそらくはタマガヤツリ。カヤツリグサの仲間です。アシがどちらかというと、流れの緩めな砂+泥場だとすると、このタマガヤツリは、もう少しだけ流れがきいている所に生えているようです。そしてこのタマガヤツリがある場所は、表面がヌルヌルだとしても、その川底表面の小石を剥がすと泥と砂と小石が上手い具合にブレンドしたような底質が現れ・・ こんな感じにシジミが多いことがわかりました。シジミの周りの底質の具合が、まさに絶妙なるブレンド具合。 結構、流れの当たっている所に生えているですけどね。 こんな具合に生えてます。
・・・と、少しずつ観察を重ね、より多くの水生ミミズと出会えるようになりました。 ただ、自分の中で気になっていることがひとつありまして・・。 それは最初に見た、このような見事な「マッチョ虹色水生ミミズ」には、もうだいぶ会っていないな・・ということです。自分の中の憶測としましては、「マッチョ虹色水生ミミズ」はニゴイの産卵場のような流れの速い所にも棲める、やや特殊な水生ミミズなのではないか?ということです。なので、水生ミミズを観察して最初の頃は見つけたらこの「マッチョ虹色水生ミミズ」もしくは「オレンジハチマキ水生ミミズ」もしくは「くるんくるん水生ミミズ」でした。ですが、より多くの水生ミミズとの出会いを求めるがあまり、水生ミミズ全体的にはより多く生息しているどちらかというともう少しシジミが多く棲んでいるような場所ばかりを探すようになっていたのではないかと思うのです。代わりに多く見られるようになったのは、「富山ブラック水生シマミミズ」と「水生ドバミミズ」です。 もちろん、ニゴイの産卵場もしばしば掘ってはいます。ですがもともと「マッチョ虹色水生ミミズ」は数が少ないのでしょう。そして流れが強く水深もあるため、足腰にくる・・という理由もあり、長くは探し続けられないのです。 ですがここで、そろそろ探し方をシフトするタイミングには来ていることを感じています。 それは結構、大変な作業です。 それは「水生ミミズがいなそうな場所を積極的に探していく」ことです。 本来、この作業をしなければ、水生ミミズの生息場所がわかったことにはならないんです。 10のうち、8にはいなくて、残り2にはいるとなれば、その2の環境は水生ミミズに適していると言えると思うのですが、私がいままでやっていることは、あるきっかけで偶然見つけた「2の環境」にばかりこだわって「残り8」をスルーしている、ということになるのです。いや、場合によっては、「残り8」にこそ、すばらしい水生ミミズの生息場が潜んでいるかもしれません。もしかしたらどこにでも、どんなところにでもいるのかもしれません。いそうもない場所は探していないから、わからないんです。
めちゃくちゃ長いブログになってしまいました・・。 ここまで読んでくださる人が、果たしているのかどうか・・。 ミミズ沼は怖いですね。実は昨日も雨の中、竿を振りながら、よさげなところを見つけるたびに砂利を掘る自分がおりました・・。〈若林〉□
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