昨日今日と都内へ打ち合わせや取材で出ておりまして、川へは行けず。

その代わり、ものすごく久しぶりの神保町ということもあって、あれやこれやと気になっていた本を買い漁ってしまいました。

ミミズ本も3冊ほど(ミミズ図鑑はネットで買いました)。

そろそろ知識を少しは頭に入れてみようかと‥。

そんなタイミングなのかもしれないなと‥。

そんなことを思いたっての購入です。

ところで、ブログタイトルの『なぜミミズは釣り餌として有効なのか?』ですが、少し大きくですぎた気がしています。言いたいことは、たったひとつだったのでさらりと行こうと思っていたのですが、その前段階で幸田露伴のことなどいろいろと調べていたら、本題に入る前にだいぶ文章が長くなってしまい、便宜上前編と後編に分けてみたのですが、考えてみればそんなことする必要はありませんでした。

なぜミミズは釣り餌として有効なのか?

その問いに対する答えとして、私が言いたかったのは・・

「水の中に棲んでいる生き物だから」ということだけだったのです。

つまり、なぜ「なぜミミズは釣り餌として有効なのか?」という疑問が湧くかと言えば、それは「ミミズは土の中にいるもので、水の中にいるものではない」という前提があるからなんですね。でも釣り餌としては有名で、結構いい餌として知られているものですから、釣り人の間ではしばしば(いや、たまに‥ぐらいかな)議論となるわけです。私も過去に三度ほどそのような議論を交わしたことがありますが、いずれも「大水が出た時に土から川に流されたりして、そんなミミズを魚は見たり食べたりしているからだろう」というあたりに落ち着いていた気がします。

ですが今ならば「水の中に棲んでいる生き物なのだから、食べ慣れていても不思議じゃない」と答えられる気がします(でも池や沼にもマッチョ虹色~とか、オレハチ~みたいな水生ミミズはいるのだろうか・・? という新たな疑問も湧いております)

そしてニゴイを観察していると、彼らは砂利をかなり強烈に吸い込んでは吐き出す行動を続けていますから・・彼らにとって水生ミミズは「普段の食卓」ぐらいな存在なのではないか?なんてことを思うのです。

話はこれで終わってしまうので、とんだ肩すかしなのですが、ミミズが川の中に棲んでいるなんて、私は知らなかったんです。知ってました?

最近は出会う人出会う人に(ブログを読んでくださっていようがいまいが)「ミミズが川の底に棲んでいること知ってました?」と聞いて回っているのですが、「お、いるよね、水生ミミズね、ぎらぎら虹色に光ってマッチョなやつね」みたいに明快に答えてくださる人はおりません。興味のある人(主に釣り人)ならば「へぇ~、そうなんですか!?」と驚いてくれたり、興味のない人は「へぇ~知らなかったな」ぐらいな返事をくれたりして、私の中では、やはり多くの人には知られていない事実なのではないか?・・という認識に固まってきています。(「いますよね」と答えてくださった方もひとりいて、その人は井戸水のたまりで観察していたそうです)

もちろんイトメのような小さくて細いイトミミズならば水の中にいるのは、結構知られていることだと思うのですが、釣りの餌になるほどの10~15㎝ほどのミミズとなると、やはりそれが水の中にいるという印象はほとんどないようです。

ネットにも「これぞ!」という答えはなく、答えのないままに掘りつづけてきましたが、そろそろ何か新しく情報を入れてもよいかなと思い立ち、ミミズにまつわる本を買ってみました。

パラパラ・・と斜め読みしてみると・・。

「割合は少ないが水生のものもいる」ぐらいの記述は発見。ですが具体例は琵琶湖周辺などの水田にいる大型種のハッタミミズぐらいで、私が普段観察しているマッチョや富山ブラックやオレハチなんかは、やっぱり見当りません。というか、そもそもミミズにはまだまだナゾが多すぎるようで(研究が進んでいないようです)、水生まで及んでいないのが実態のような気もします。

そんななか、ひとつ新たに思い当たる記述がありました。それは「トカゲのしっぽ切り」のように体の一部を「自切」するというものです。

私が観察したこちらは、なんと切れたミミズの尻尾?のところにヒルのようなものがくっついていて、それが動いてゆらゆらと揺れておりました。これなど、自切したものにヒルがとりついた形なのではないだろうかと・・(違うかも・・)。

あともうひとつ、ミミズはかつて地中で鳴くと思われていた・・という小話がありました。

だから中国では「歌女」と呼ばれていたこともあるのだとか・・。

で、いろいろと明らかになるにつれ、その正体はどうやらこれ。

オケラだったようなのです。

ちなみに同じく中国では、かつて地中から出てくるマンモスの牙や骨を見て「陰鼠(いんしょ)」と呼ぶ巨大なモグラだと思っていたという話もあります。確かに牙は門歯(前歯)に似ているといえば似ていますが、そうなるとめちゃくちゃデカいモグラになりますよね。

私もアオダイショウぐらいの水生ミミズがいずれ出てくることもあるのではないか・・なんてことも時に想像しています。

ああ、また掘りに行きたくなってきた‥。〈若林〉□

 

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