このところ何やら忙しく、節目節目でアップしたいと思っていた川ミミズの飼育記録がずっと放ったらかしになっておりました。

ですが! なんと本日1月20日の、ちょうど1年前の同日に、初めて川ミミズが卵胞から誕生した記念すべき日なのです。

いわばアニバーサリーディ、ですね(その時の様子は【ミミ活⑦誕生!そして1日が終わる…】をご参照ください)。

昨年の今頃は水温を湧き水に合わせて18℃に調節したり、餌をあれこれと模索したりと、ミミズにかかりっきりの毎日でした。でもその日々の観察も『武蔵野発 川っぷち生きもの観察記』に収めることができましたので、これはこれでよかったと今では思います。

飼育していて一番難しかったのは夏でした。暖かくなるにつれ、餌となる腐葉を入れている水が、文字通り腐ってしまうのです。

水が悪くなると川ミミズは調子が狂ってしまうようで、十数匹生まれたミミズはここで大部分が命を落としてしまいました。

夏の時点で、なんと残る1匹となってしまったのです。

ところがその1匹を前に、飼育法を閃くと、それがバッチリとハマったのでしょうか? いや、もしかすると最後の1匹がものすごい丈夫なやつだったのかもしれませんが、なんと冬まで生き延びて成長し、環帯(ハチマキ部)をもつ成体となったのです!

飼育法については『川っぷち』にも書いておりますので、知りたい方は本をご参照いただくか、このブログの過去をたどってみてください。

そして、そいつはなお成長を遂げながら、なんと単為生殖で卵胞を産み始めました。

これまで7個ほどの卵胞を確認しています。産んでいる瞬間をぜひ観察してみたいとは思っているのですが、なかなかその姿は見せてくれません。

さらに、その卵胞から第二世代となる川ミミズも誕生しています。3日前に観察してみたところ、3匹の赤ちゃんミミズを確認することができました。

飼い方のひとつのポイントは温度管理だと思っています。とは言えサーモスタットを用いるなどの必要もなく、今は発泡スチロールケースを二重にして、さらにその中に入れた塩ビケースで飼っています。それを玄関の軒下に・・。これで夏も冬も今のところ乗り切っています。水は湧き水を2センチほど、そこにケヤキやエノキの腐葉を餌として入れています。水が安定するようにビニール袋片も入れています。最大の特徴は・・いや、全部ここで書くのはやめておきましょう。本に書いてありますので・・。

・・と、ここまで写真も載せずに一気に書きましたが、最後にいくつか写真を載せておきましょう。

こちら卵胞です。一昨日初めて確認をした最近産み落とされたものです。厳冬期にも産むんですね。

そしてこちらが親ミミズ。ケヤキの葉とケースの隙間に棲家をこさえています。

オレンジ色のハチマキが特徴。私的には「オレハチ」、学術的には「カッショクツリミミズ」と呼ばれるやつではないかと、なんとなく踏んでいるのですが、わかりません。長さは5〜8センチぐらいにはなりますでしょうか。

これは2週間前ぐらいに撮影。画質は悪いのですが、中央に親ミミズ、その体の少し上に数緑色をした卵胞、画面の最も右側に中央やや下にちらりと幼体も見えています。

飼育ケースはこんな感じ。最大のポイントはケースに一部を水に浸した葉っぱを貼り付けていることです。このようにすることでミミズたちはケースと葉っぱの隙間に自分の居所を作ります。フンはそのまま土のようなものですから、それも利用して?巣のようなものが出来上がっていきます。

長さ1センチぐらいの幼体。まだ体は透明です。

親の残したフンに沿っている幼体。

ハッ!? もしや親のフンは幼体の離乳食のようなものなのでしょうか?

これは今新たに気づきました。これはまた面白い気づきを得ることができました。

こちらは2センチぐらいに成長した幼体。

実際、昨年の秋ぐらいからとても長い間かけて卵胞を生み続けています。

おそらくこのミミズは一年生ではないのかもしれません。

・・と、まあこんなところで。川ミミズ記念日の報告を終えたいと思います。

 

(本日の気づき)

川ミミズはコアラのようにフンが赤ちゃんの餌になる!?

 

以上です。〈若林〉□

 

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