今日は雨。もはや梅雨のようなシトシト雨です。

事務所になぜか小さくて黒いアリが大発生して、困っております。

開かずの引き出しからどんどん出てくるのですが・・。

巣ができているのではないかと恐々です。どうしよう、異世界が広がっていたら・・。

 

さて。

昨日は穏やかな1日でした。

朝方はこのところ、ちょいちょいと気になっている茅場へ。

確か一昨日はハグロトンボを今年初見しました。メスでした。

いきなりミミズですがご容赦を。

ミミズではなく、アリがミミズを食べるための足場組み(?)を今年初めて観察しました。好きなんですよね、アリの足場組み。事務所の中では組まないでほしいですが・・。

茅場です。一面に伸びていた古いカヤ(オギ? ススキ?)が刈られ、新しい青い葉がぐんぐん伸びている最中です。もう少しすると近くを歩くことも一苦労になりそう。

お目当は川の対岸でキツネ探し。そしてこの茅場でカヤネズミの痕跡を探すことです。

これはおそらくアカネズミがかじったオニグルミ。

カヤネズミだけでなく、この辺りにはアカネズミやハタネズミの気配もあります。

特にアカネズミの気配は濃厚。

特に食痕のついたオニグルミはとても多いです。

気になる植物の根も。

かじった痕は見つけられませんでしたが、こんなのも食べているのではないかと・・。

カマキリの卵もありましたが、明確にかじられた痕は見られず。

あちこちに穴が開いたオニグルミ。きっと食べるのにまだ慣れていないネズミなのではないかと空想を膨らませます。

別角度から。

色々な方向からトライしてますね。慣れてくると、左右にひとつずつ小さな穴を開けるだけで中身をきれいに食べることができるようです。

500円玉ぐらいの直径の穴はアカネズミの巣穴の入り口でしょうか。

こちらは掘りたて。穴の直径は100円玉ぐらい。

そしてその近くに・・・いました!!

 

アカネズミではなく、なんとカメ。

ミシシッピアカミミガメの子どもです。全身泥まみれ。

活発に動き回っていましたが、どういった状況なのでしょう。冬眠明け? もしや孵化直後? とても小さかったのでそうなのかもしれません。

川辺まで10mほど。どこへ向かうのか・・。

片目が開いてませんでした。

 

土手の斜面にはナヨフジクサが鮮やか。

ベニシジミ。

ヒメウラナミジャノメ、でしょうか?

ジョウカイボン・・だっけ?

カマキリの卵もそこかしこに。

コガネクモダマシ?(『クモハンドブック』参照)。

ヤハズハエトリのメス?(『クモハンドブック』参照)。

バッタの子ども(アバウト・・)。

桑の実がだいぶ熟しました。黒くなったのを2、3個食べてみると、随分と甘い! これは鳥やケモノたちにとってご馳走に違いありませんね。

これはシオカラトンボのメスでいいのかな?

そして空を見上げると・・・

おお!

コアジサシ!

この川でちゃんとみたのは初めて。2羽で狩りをしていました。

こんな感じに下を見ながらホバリングして・・

ダイブ!

イナッコをキャッチ!

もう少し細長い魚も捕らえていました。アユかオイカワか・・。

水面にはイナッコが群れていました。

鳥の狩りを見て、どんな魚がいるのかを知るのはとても楽しいです。存在に加えて、生きもの同士の関係性が確かめられるわけですから。

結局、キツネもカヤネズミの痕跡も見つけることはできず。

川っぷちの木であるセンダンも、そろそろ花を咲かせる季節。きれいなんですよね。

コアジサシも小さなカメの奮闘も見ることができたので、帰りましょう。

・・と、土手の上を歩いていると・・

 

またしてもミシシッピアカミミガメ。しかもデカイ。

産卵前のメスでしょうか。

太陽が雲間から顔を出すと、そそくさと草陰に消えていきました。

そして、いつもの観察場所まで戻ってきたところで、水面に異変を感じました。

見ると、ハクのような全長2㎝ほどの小魚の群れが何かに追われていて、その中央にカワウがいます。

なんとなく・・ですが、小魚は水中のフィッシュイーターに追われているようで、それに刺激されてカワウが狩りを開始したようなイメージ。

そして潜ったカワウが出てくると・・。

なんと結構大きな魚をくわえているではありませんか!

なんだろう?・・と思い、レンズを向けるとパーマークが飛び込んできました。

慌ててシャッターを半押しにするも、ピントが合わず。。

なんと先ほどのカメを草陰で撮影した時にマニュアルフォーカスに変えていたのでした。

オートフォーカスに変更している時間はありません。なんとか手動でピントを合わせて撮影した写真がこちら!

 

がっつり、ピンボケ・・。

ヤマメのような・・

アブラビレがこの写真では見当たらず。。

でもこの雰囲気はやっぱりヤマメっぽいな・・。

ああ、食われてしまう・・。

ごっくん。

ヤマメにしては頭が大きく鼻先が尖りすぎているようにも見えるし、ニゴイにしてはパーマークが鮮やかすぎるし、カマツカにしてもこんなにパーマークがはっきりするものでしょうか・・。

オレンジっぽい体色も気になります。

私的には何としてもくっきりとしたピントで撮影したかった絶好のシーン。

もともと不注意が服を着て歩いているような私ではありますが、まさかここでやらかすとは・・。

でもまあ、がっかりしても仕方ありません。道は己の先にのみ伸びてゆくのです。

SNSでも様々な見立てをいただきましたが、私的にはパーマークのはっきりしたニゴイだったらうれしいなー・・と(誇大妄想です・・)。

この一件で、久々に川をガサガサして魚を調べてみたい気になったのでした。

雨が上がって落ち着いたタイミングでトライしてみたいと思います!〈若林〉□

 

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