昨晩、ちょっと出先にて、ご自宅で夕ごはんをいただくことになりまして・・。 こいつを登板させました。 こいつにつきましては過去のブログ【なぜこんなにも好きなのか?】をご参照ください。 かいつまんで言いますと、イワナの形をしたイワナの骨酒用の器です。 少しでも早く試してみたかったのですが、この器に入る量の日本酒をひとりで飲むには、(そこまで酒に強くない)私的にはちょっとした心構えが必要になるので、誰かとともに呑める機会をうかがっていたのです。 そしてこの日、食卓にはこちらも・・。 中禅寺湖のヒメマスの燻製です。実は中禅寺湖は学生の時分から鱒の観察に通うホームのような湖なのですが、ヒメマスの燻製を食べたのは初めて。 生ハムのような身はしっとりとして香ばしく、嚙めば噛むほどにほのかな甘さが味わい深く、なぜか懐かしさに涙が目に滲みました(本当の話)。 いや、美味しいんですよ。そもそもヒメマスの燻製って、きっと美味しい食べ物なんです。ですが、私の場合、鱒モノになると、どうしても好きな気持ちが前のめりになって、その気持ちを味に上乗せ評価をしてしまうので、過剰に旨味を感じてしまう体質なんです。きっと。 なので、別段鱒モノに愛情を感じていない方に対して上乗せ評価のまま、その鱒のもつ味の素晴らしさについて力説したりすると、若干(というか結構な)温度差が生まれるわけです。息急き走って振り向くと、相手が遠くにポツーンと。だいぶ置き去りにしてしまった感じ。 先だっても近しい人間に、とある鮭トバの並々ならぬ旨さを上乗せ評価全開で力説したところ、戻ってきた返事は「ふ~ん・・」だけであり、非常に不満足な思いを抱いた次第です。 話しを戻しますと、そこに加えて昨晩は、大好きなイワナの形をした器を用いた大好きなイワナの骨酒ときたもんですから・・先にも申しました通り、あふるる涙、となったわけです。 もちろん、人知れず上を向いてはしぱしぱやって、疲れとアルコールのせいと演じてみたわけですが・・。 もっとも、その他のお料理もとても美味しく楽しい会話なんかもあったりして、そんなことも味に上乗せされていたのでしょう。
で、結局、何を言いたかったのかと申しますと、鱒モノの味に関しては、ちょっと私、人におすすめしたり、お伝えしたりする自信がないのです・・ということです。 これって「俺ってラーメン好きだからっさー」とかいう人に限って、あそこのラーメンはマズイとか、この前のラーメンは食えたもんじゃなかったとか言う不思議と違うようで似ているのかとも・・(多少まずいラーメンまでも好きな人を「ラーメン好き」というのではないのか? ラーメンのハードルが高い人は、「ラーメン好き」なのではなく「美味いラーメン好き」なのではないのか? どーでもいいですね・・)。 つまり、可愛さ余って憎さ百倍になってしまう人もいれば、可愛さ余って評価上乗せになってしまう人もいる、というわけです。 なんでこんな好きなんだろ・・。□〈若林〉
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